クレンジングはその選び方を間違ってしまうと、逆に肌に負担となり、肌トラブルや肌荒れの原因にもなってしまいます。
また、ある人には何の問題もなく使えるクレンジングでも、別の人では肌の調子を悪くなってしまうこともあり、
それは使用する人によって肌質が異なるからで、その意味でも、肌質で正しくクレンジングを選ぶという視点も必要になってくるでしょう。
今回は、そんなクレンジングの種類にそれぞれの特徴、肌質によって適しているクレンジングに避けるべきクレンジングについて詳しくご紹介してみたいと思います。
ぜひクレンジング選びにお役立てください。
1.クレンジングにはどんな種類がある?
クレンジングの種類としては、
クレンジングオイルは、オイルが基材に使用され、オイルによってメイク汚れや皮脂汚れなどを乳化させ、浮かして落とすことができるタイプのクレンジングです。
洗浄成分に界面活性剤が使用され、洗浄力が強いものが多く、ウォータープルーフ処方のマスカラやメイクなども比較的簡単に落とすことができるようになっています。
クレンジングミルクは、乳液タイプのクレンジングで、ミルクをなじませることでメイクや皮脂を浮かしながら落とすことができるタイプのクレンジングです。
水分が多く配合されているため、洗浄力はあまり強くない半面、肌への刺激も少なく、肌の潤いも保ちながら、安心して使用できるものが多くなっています。
クレンジングクリームは、クリームタイプのクレンジングで、洗い流すタイプと拭き取りタイプの両方があります。
油分に界面活性剤などの洗浄成分が適度に配合されているものが多く、
洗浄力がありながらも、肌も保湿して、肌への刺激が弱いものが多いというのもクレンジングクリームの特徴となっています。
クレンジングジェルは、ジェルタイプのクレンジングで、ジェルをなじませながら汚れを浮かすようになっています。
クレンジングジェルには、油性タイプと水性タイプとがあり、
油性タイプの方が洗浄力が高いものが多く、落としにくいメイクも比較的簡単に落とすことができるようになっていて、
水性タイプのものは油分が多くないことから、ニキビができやすい方も比較的安心して使用することができるようになっています。
クレンジングリキッドは、水やアルコールなどが基材となり、界面活性剤も配合されたクレンジングです。
クレンジングオイルやクレンジングクリームとは異なり、油分を全く含まない、あるいはその配合量が少ないクレンジングとなっていて、さっぱりと使用することができ、
また、オイル成分に弱いまつげエクステを使用していても使うことができるようになっています。
コットンにクレンジング剤を染み込ませたり、最初からシートにクレンジング剤が染み込ませてあるものもあり、
シートを直接肌に当ててクレンジング剤をなじませながら拭き取るタイプのクレンジングです。
2.普通肌のクレンジングの選び方
●基本的にはどのタイプも使用可能
普通肌の方の場合、基本的にはどのタイプのクレンジングも使用することができるといえるでしょう。
クレンジングを使用していて、何らかの刺激や問題がなければそれを使い続けてもいいといえます。
ただ、クレンジングオイルやクレンジングリキッド、また、水性タイプのクレンジングジェルは、洗浄力が強く、また、その洗浄成分に界面活性剤が多く使用されているものもあり、
普通肌の方であっても、それらを多用することによって肌が乾燥してしまったり、バリア機能が弱くなり、乾燥肌や敏感肌へと傾いてしまうこともありますので、注意が必要です。
そのため、例えば、普段は肌に優しいクレンジングミルクやクレンジングクリームを使用して、
メイクが濃い日、あるいは、落としにくいポイントメイクにだけオイルやリキッド、ジェルを使用するといったふうに使い分けてもいいでしょう。
●普通肌の方におすすめのクレンジング→
使用していて肌に問題がなければ、基本的にはどのタイプもOK
●普通肌の方が避けたいクレンジング→
クレンジングオイルやリキッド、ジェルの場合、界面活性剤が多く使用されていることから、長期の使用や頻繁な使用には注意が必要
3.乾燥肌のクレンジングの選び方
●保湿力の高いクレンジングミルク、クリームがおすすめ
乾燥肌の方の場合、クレンジングオイルやリキッド、ジェルなどの洗浄力の強いものだと、どうしても肌の乾燥がひどくなってしまいますので、
クレンジングミルクやクリームがおすすめです。
なかでもヒアルロン酸やコラーゲンなどの保湿成分や美容液成分が配合されているものがおすすめで、
実際に使用してみて、クレンジングをした後に肌全体につっぱる感じがないものだと安心して使用を続けることができるでしょう。
ただ、ミルクやクリームタイプは、オイルやリキッドと比べると洗浄力は劣ってしまうため、ウォータプルーフ処方のメイクやマスカラ、口紅などは落としきれないこともあります。
そのような場合には、部分的にオイルやリキッド、ジェルを使用して、落としてもいいでしょう。
その際には、部分的であってもできるだけさっと短時間で落とすようにし、その後の保湿ケアをしっかりと行うようにしましょう。
クレンジングミルクやクリームの場合、ぬるま湯ですすいでも、どうしてもテクスチャが残りやすく、ぬるつきやすくなってしまいます。
そんなぬるつきが苦手という方は、乾燥肌の方でもクレンジングジェル、そのなかでも、油性のクレンジングジェルでもいいでしょう。
油性のクレンジングジェルはオイルやリキッド、水性のクレンジングジェルと比べても低刺激で、
洗い上がりも、ミルク、クリームと比べてもさっぱりと洗い上げることができるようになっています。
●乾燥肌の方におすすめのクレンジング→
・クレンジングミルク
・クレンジングクリーム
保湿力が高く、低刺激なクレンジングがおすすめ
●乾燥肌の方が避けたいクレンジング→
・クレンジングオイル
・クレンジングリキッド
・クレンジングジェル
界面活性剤が多めのクレンジング
4.脂性肌のクレンジングの選び方
●クレンジングオイル、ミルクやクリームも避け
脂性肌の方の場合、クレンジングオイルを使用すると、そのオイルが毛穴を刺激し、ニキビや吹き出物などの原因になってしまうことがあります。
また、クレンジングミルクやクリームにも油分が配合されているものの、比較的肌に優しいので、脂性肌の方も使用することは可能なのですが、
ただ、洗浄力も比較的弱いことから、メイク料が毛穴に残りやすく、それが毛穴の中で皮脂と混ざって、肌トラブルを引き起こしてしまうこともあります。
そこで、脂性肌の方におすすめのクレンジングとしては、例えば、クレンジングリキッドや水性のクレンジングジェルです。
油分が全く配合されていない、あるいは配合されていても少ないので、毛穴に油分が詰まってしまう心配が少なく、さっぱりとした使用感で、脂性肌の方に適しているといえます。
ただ、洗浄力も強めで、肌が乾燥しやすくなりますので、クレンジングの後の保湿はきっちりと行うようにしましょう。
●脂性肌の方におすすめのクレンジング→
・オイルフリーのクレンジングリキッド
・オイルフリーのクレンジングジェル
●脂性肌の方が避けたいクレンジング→
・クレンジングオイル
・油性のクレンジングジェル
クレンジングミルクやクレンジングクリームはメイクが薄い脂性肌の方であれば大丈夫
5.敏感肌のクレンジングの選び方
●界面活性剤の多いクレンジングは避け
敏感肌の方の場合、特に気になるのがクレンジングに配合されている界面活性剤です。
強い洗浄力のために肌を乾燥させやすく、
また界面活性剤は敏感肌にとって最も大切になるバリア機能を弱めてしまう恐れも指摘されているものでもありますので、
敏感肌の方の場合、できるだけ界面活性剤が少な目のものを選ぶのがポイントになります。
クレンジングオイルやリキッド、ジェルにはそんな界面活性剤が多く使用されていますので、避けるべきでしょう。
一方で、クレンジングミルクやクリームは肌に優しく、洗浄力もマイルドなので、肌も乾燥させにくく、敏感肌の方におすすめであるといえます。
ただ、クレンジングクリームの場合、ミルクよりもテクスチャが硬いことから、クレンジングをなじませる際、その硬さが負担になってしまうこともあります。
それが気になる方は、テクスチャが柔らかく、肌になじませやすいクレンジングミルクを使用するようにしましょう。
さらにいえば、クレンジングミルクを選ぶ際にも、防腐剤などが配合されていない無添加のものを選ぶとより安心ですね。
逆に、敏感肌の方が一番気をつけたいのが、コットンにクレンジング剤をしみこませたり、あらかじめシートにクレンジング剤がしみこませてある拭き取りタイプのクレンジングです。
これには界面活性剤が多く配合されている上に、肌をこすって落とす必要があり、肌を必要以上に摩擦してしまいますので、敏感肌の方にとっては最も苛酷なクレンジングであるといえます。
さらに、クレンジングリキッドも、テクスチャがサラサラとしていることから、肌をこすりやすく、これにも注意が必要でしょう。
●敏感肌の方におすすめのクレンジング→
・クレンジングミルク(できれば無添加のもの)
●敏感肌の方が避けたいクレンジング→
・クレンジングオイル
・クレンジングリキッド
・クレンジングジェル
・特にNGなのがシートタイプ
(拭き取りタイプのクレンジングは、摩擦による刺激が大きすぎますので敏感肌の方は避けた方がいいでしょう)
6.混合肌のクレンジングの選び方
乾燥している部分と脂っぽい箇所とが混在してる脂性肌の方の場合、肌が乾燥しているために、Tゾーンなどの皮脂腺の多い箇所ではその乾燥を防ごうと皮脂の分泌が必要以上に活発になっていることが多くなっています。
そのため、肌自体は乾燥状態にあることが多く、基本的には乾燥肌の方と同じ考え方でクレンジングを選ばれるのがいいでしょう。
洗浄力が強く、肌を乾燥させやすいクレンジングオイルやリキッドは避けて、
肌に優しく、肌の水分や油分も奪いすぎないクレンジングミルクやクリームをお使いになるのがおすすめです。
ミルクやクリームの油分が気になるといった場合には、皮脂の分泌が活発なTゾーンなどは使用する量を減らして、量を調節したり、
さらに、多少肌への刺激は大きくなってしまいますが、クレンジングジェルを使用するのもおすすめです。
ジェルの場合、ミルクやクリームと比べると多少肌への刺激は大きくなってしまいますが、
それでも、クレンジングオイルやリキッドと比べると界面活性剤の量も少なく、比較的安心して使用できますし、洗い上がりもさっぱりとしていて、混合肌の方も使いやすくなっています。
また、メイクが濃いめの方は油性のクレンジングジェル(洗浄力が高め)を、メイクが薄めの方は水性のクレンジングジェル(洗浄力が弱め)を選ばれるのがいいかもしれません。
●混合肌の方におすすめのクレンジング→
・クレンジングミルク
・クレンジングクリーム
・水性のクレンジングジェル
●混合肌の方が避けたいクレンジング→
・クレンジングオイル
・クレンジングリキッド
7.まとめ
いかがでしたか?
メイクをした日には、必ずその日の終わりにクレンジングでしっかりと落としてあげる必要があります。
ただ、クレンジングにも今では色々な種類のものがあって、肌のために行っているクレンジングが、実はその人の肌に合っていなくて、
かえって肌に負担になってしまったり、肌の乾燥を進めてしまったりすることもあります。
またクレンジングは、配合されている成分(特に界面活性剤)や洗浄力、あるいは、肌をこすったりすることから、スキンケアアイテムでも最も肌に負担がかかりやすいアイテムであるともいわれ、
そのゆえにクレンジング選びにはより神経を使う必要があるでしょう。
こちらではそんなクレンジングの種類や、それぞれの特徴、肌質別に選ぶべきクレンジングに避けるべきクレンジング、その理由などについてもご紹介してみましたので、
今一度ご自分の肌質と照らし合わせて、肌を傷めない、安心して使い続けられるクレンジング選びの参考になさってみてください。
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