完全にメイクもスキンケアをやめてしまう肌断食は実は結構危険で、かえって肌の状態を悪化させてしまうことにもなります。
そこでおすすめなのが、ゆる~いプチ肌断食です。これは肌への負担も抑えながら、肌断食の効果もきちんと得られるというもので、
今回はそんなプチ肌断食について、そのおすすめの方法や注意点、肌断食で得られる効果などについて詳しくご紹介してみたいと思います。
1.肌断食とは?
肌断食というのは、ファンデーションなどのベースメイクをはじめ、ポイントメイク、さらに、
毎日行っていた、クレンジングに、化粧水や美容液、乳液などのスキンケアも一切行わないようにすることです。
そのことにより、メイクやクレンジングによる肌への負担がなくなり、
また、化粧水や美容液、乳液などの与えすぎてしまっていたケアをやめることで、肌の機能を回復させることが可能となっています。
2.肌断食で得られる効果とは?(プチ肌断食も共通)
ではこのような肌断食で得られる効果とはどのよなものなのでしょうか?
例えば、
●メイクやクレンジングによる肌への負担がなくなる
完全な肌断食では、化粧下地やファンデーションなどのベースメイクをはじめ、
アイシャドウやチークなどのポイントメイクも一切行わないため、
そんなメイクによる肌への負担や刺激から解放されることになります。
また、メイクを行わないので、クレンジングをする必要もなくなり、クレンジングによる肌への負担もなくなり、クレンジングで肌を傷めたり、肌を乾燥させることもなくなります。
●肌が本来の健康的な状態へと戻る
完全な肌断食ではさらに、今まで普通につけていた化粧水や美容液、乳液、クリームなども一切つけないことになります。
日々化粧水や美容液、乳液などを与えすぎていると、肌は必然的に自ら水分や油分を作り出す力が衰え、自分で潤いを生み出すことをしなくなります。
そこで、そのような与えすぎのケアをやめることにより、衰えた肌の機能が回復し、
本来の健康的な状態へ戻ることで、ケアをしなくても潤いが保てる素肌に戻すことができるようになります。
●乾燥肌や脂性肌、混合肌の改善
ケアのしすぎによって、肌の機能が衰え、そのことで乾燥肌になったり、
逆に、その乾燥によって皮脂の分泌が必要以上に活発になり、過剰になることで脂性肌や混合肌につながってしまうことがあります。
そこで、肌断食を行うことで、肌が本来の健康的な状態に回復し、自然と普通肌へと戻っていくことになり、
乾燥肌、脂性肌、混合肌の改善にも導くことができるようになります。
●ニキビや吹き出物ができにくくなる
肌機能が回復することにより、肌内部では、油分と水分のバランスも整い、過剰に皮脂が分泌されることもなくなるため、
毛穴に皮脂も詰まりにくくなり、雑菌が繁殖することもなくなり、ニキビや吹き出物もできにくくなります。
●毛穴が目立たなくなる
肌の潤いが自然と保たれたり、毛穴に皮脂が詰まりにくくなることで、毛穴の目立ちの原因となる角栓や黒ずみもできにくくなって、
毛穴が目立ちにくくなります。
また、肌の潤いが保たれることにより、肌のハリも保たれ、毛穴の開きも目立たなくなってきます。
3.それでも肌断食は危険で辛い!その理由は?
このように、肌断食には期待される優れた効果がたくさんあるのですが、その一方で、問題とされている点もあります。
例えば、
今まできちんとスキンケアをされていた方がいきなりその全てをやめてしまうことで、必ず肌が荒れてしまいます。
特に、今まで化粧水や美容液、クリームなどをきちんと、一生懸命につけていた方ほどその肌荒れの度合いがひどくなります。
肌が乾燥することはもちろん、キメの乱れやごわつき、粉をふいてしまったり、小じわが目立ってしまったり、つやがなくなってしまったり、
逆に、皮脂の分泌が活発になって、角栓ができやすくなってしまったり、ニキビや吹き出物ができやすくなってしまうこともあります。
これがいわゆる「好転反応」と呼ばれるもので、
肌の機能が回復する過程で必ず現れるものとされています。
そしてこの「好転反応」は一時的なもので、この時期を過ぎれば、肌は自然と本来の機能を取り戻し、
潤いを保てるようになったり、キメも整えられていき、つやも出てきます。
さらに、肌が本来の機能を取り戻すことから、スキンケアを一生懸命行っていた時よりも肌がきれいな状態でいられるようになったり、
特別なケアをしなくても、きれいな状態を保てるようになります。
それでもそんな好転反応が起きている間は肌荒れが続くことになり、その状態が長く続いてしまうこともあります。それが辛いと感じる方も多いでしょう。
ただその一方で、そのような肌が荒れた状態が好転反応によるものであればいいのですが、
なかにはそうではない方もいます。
例えば、もともと水分量や皮脂量が低く、乾燥しやすい肌の方や、小さな頃から敏感な肌の方、アトピーといった方、そして、年齢を重ねた方の肌の場合です。
そのような方の場合、完全な肌断食を行うことにより、肌荒れを起こしてしまうことはもちろん、
それが好転反応ではないことから、その肌荒れが長く続き、逆に乾燥肌や敏感肌、アトピー、年齢肌をひどくしてしまうこともあります。
明らかに敏感肌やアトピーの肌の方であれば、好転反応ではないことがわかるのですが、
特に乾燥肌の方の場合、好転反応かどうかを見極めるのがとても難しく、
よかれと思って行っていた肌断食が肌状態を悪化させてしまうこともあります。
また、肌断食を行うことによって、よくいわれるのがメイクをする前の若い頃のような肌、子供の頃のような肌に戻ることができるといったことですが、
それも一理あるのですが、ただ、若い頃や子供の頃の肌というのは、肌代謝もとても盛んで、肌の環境がやはり大人の肌、特に年齢を重ねた方の肌とは違っています。
年齢を重ねるに連れてどうしても肌の代謝は遅くなり、肌の水分量や油分の量も減少してきます。
そのため、やはり完全な肌断食を行うことによって、肌状態を根本から悪くしてしまうこともあります。
4.おすすめはプチ肌断食
完全な肌断食はこのようにリスクを伴うもので、あまりおすすめできないのですが、
それでも、肌断食を行うことによってある程度の効果が期待できるのも確かです。
そこでおすすめなのが、「ゆるやかなプチ肌断食」です。
それは、簡単に言えば、メイクやスキンケアを全てやめてしまうのではなく、
メイクなら軽く、スキンケアなら必要最小限にとどめ、また使用するアイテムの数や1回の使用量を減らすということです。
そうすることによって、肌の機能を回復させながらも、肌をいきなり苛酷な環境に置くことがないので、肌荒れや肌状態の悪化も防ぐことができるようになります。
それでいて、先にご紹介したような肌断食による効果も、緩やかながらも得ることができるようになっています。
5.プチ肌断食も正しく行う必要がある、その方法は?
●メイクは「薄く」「軽く」を心がける
メイクは薄く、落としやすいメイクを心がけるようにします。
例えば、化粧下地はできるだけ使わず、使っても、薄く塗るようにし、
ファンデーションは、落としにくいリキッドやクリーム(BBクリームも含む)ではなく、落としやすいパウダーファンデーションにするようにします。
●クレンジングは肌に優しいクレンジングミルクを使用する
クレンジングは、そのように落としやすいメイクをしていることから、強力な洗浄力を必要としないので、
肌に負担のかかるクレンジングオイルやクレンジングリキッドではなく、肌に優しいクレンジングミルクなどにするようにします。
あるいは、石けんだけで落とすことができるメイクをしている場合には、クレンジングをしないようにします。
さらに、ポイントメイクといった、石けんでは落としにくいメイクだけクレンジングを使用するようにし、
クレンジングミルクで落としにくければ、綿棒に食用のオリーブオイルなどを染み込ませて(食用の場合だと界面活性剤が入っておらず、より肌に優しいため)、
それをポイントメイクに優しくなじませて落としてあげるのもいいでしょう。
●洗顔は石けん洗顔、朝の洗顔はぬるま湯のみ
洗顔は、洗顔フォームなどではなく、シンプルな石けんを使用します。
できれば、無添加の、保湿成分なども配合されていない本当にシンプルな石けんで余分な汚れだけを落とすようにします。
また、朝の洗顔は、夜分泌された皮脂分や乳液だけを落とすことになるので、石けんを使わずに、ぬるま湯だけで洗顔するようにします。
そうすることで肌への負担を軽くすることができます。
ただ、真夏などで皮脂の分泌が多い場合や、ぬるま湯洗顔だけでは肌のぬるつきがひどい場合には、朝でも石けんを使用するようにしましょう。
●スキンケアは、必要最小限にとどめる
完全な肌断食の場合ですと、化粧水や乳液もつけないことになるんですが、ゆるい肌断食の場合には、
洗顔後は、基本的には化粧水と乳液をつけるようにします。
できれば、化粧水と乳液のみの必要最小限のケアにとどめておき、美容液やクリーム、
他にも、美容パックやマスクなどは使わないようにします。
そして化粧水や乳液についても、できれば保湿のみに特化した、シンプルな処方のものがおすすめです。
さらに、化粧水や乳液の使用量も、これまでよりも少なめに使うようにして、肌の機能を回復させるようにしましょう。
●ゆるい肌断食でも紫外線対策は必須
完全な肌断食の場合には、基本的には肌に何も塗らないようにするので、日焼け止めを塗ったりなどの紫外線対策も行わないことになります。
そのため、ゆるいプチ肌断食でも、紫外線対策はきちんと行うようにします。
その際、日焼け止めを使用することになるのですが、使用するものとしては、ウォータープルーフ処方など、肌への密着度の高いものは避けて、
肌に優しいノンケミカルの日焼け止めや、
ウォーターベースやジェルベースといった、軽い使用感のもの、落としやすいものを使用するようにします。
できれば、クレンジング不要で、石けんだけで落とすことができるものが理想的です。
さらに、例えばパウダーファンデーションやミネラルファンデーションで、UV効果のあるものであれば、あえて日焼け止めは使用せず、ファンデーションだけでもいいでしょう。
6.それでも完全な肌断食がしたい場合は?
●週末だけの肌断食がおすすめ
ゆるいプチ肌断食は肌に負担がかかりすぎずに、それでいて、メイクのしすぎに、クレンジングや洗顔のしすぎ、
さらに与えすぎていたケアもやめることができるため、緩やかながらも、無理なく肌の機能を回復させることができるので大変おすすめです。
しかしながら、完全にメイクもスキンケアもやめてしまう完全な肌断食で、より肌機能の回復を早めたいといった場合には、
週末だけの肌断食がおすすめです。
これは、
そして月曜日の朝にはいつものメイク、スキンケアを再開するという方法で、週に2日半ほどの完全な肌断食を行うことになります。
曜日については金曜から日曜に限らず、要は、お休みの前日の夜、お休みの日のケアを一切やめるということですね。
ただこれには条件があって、例えば、
に行うようにし、
また、
ようにしましょう。
さらにやはり、これまで通常にスキンケアをしてきた方がいきなり一切のケアをやめてしまうと、肌へのダメージが大きすぎることもありますので、
肌の乾燥が気になる場合には、薄くワセリンを塗るようにしたり、
乳液だけを塗るようにされるといいでしょう。
また、化粧水だけを塗るのは、かえって肌を乾燥させてしまうことになりますので、化粧水だけはおすすめできません。
7.肌断食がおすすめできない方とは?
完全な肌断食はもちろん、このようなゆるいプチ肌断食の場合であっても、肌の状態によってはおすすめできない方もいます。
それが、
・小さい頃から肌が敏感な方
・アトピーの方
・乾皮症(皮脂欠乏症)の方
このような方の場合、もともとの皮脂の分泌が一般的な方よりも少なく、肌の機能が回復しても、十分に皮脂が補えない可能性もあり、
さらに、肌断食によってよりその肌の症状を悪化させてしまうこともかなりの確率で高くなってしまいますので、このような方は避けた方がいいでしょう。
8.まとめ
いかがでしたか?
今では、スキンケアアイテムも美容アイテム、コスメアイテムも本当に色々なものがそろっていて、
肌のために色んなものを使いたくなりますが、肌を美しく演出しようと行っていたメイクが、あるいは、肌によかれと一生懸命行っていたスキンケアも、
知らず知らずのうちに肌に負担をかけてしまったり、肌本来の機能を衰えさせてしまっていることもあるんですね。
そこで、肌に負担をかけないよう、一切のメイクをやめてしまう、肌の機能を回復させるために一切のスキンケアをやめてしまう肌断食というのも注目されたんですが、
そんな完全な肌断食にも落とし穴があって、かえって肌にダメージを与えてしまうこともあります。
そこでおすすめなのが、完全に全てのメイク、スキンケアをやめてしまうのではなく、できるだけ抑える、必要最小限にするという「ゆるいプチ肌断食」なんですね。
こちらではそんなおすすめのプチ肌断食について、その正しい方法や注意点などについてもご紹介してみましたので、
毎日きっちりとケアしているのに肌の調子が何だかよくない、乾燥しやすい、あるいは、メイクのし過ぎで肌が疲れてしまっているといった方はぜひ、参考になさって、
プチ肌断食で、安心して行いながら、肌本来の美しさを取り戻してみましょう!
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