敏感肌はバリア機能や乾燥などが原因で起こる肌状態のことであり、ピリピリとしたり、かゆくなったり、赤くなったりとその症状は様々です。
その原因についても、様々なことが絡んで引き起こされていることもあり、
今回はそんなつらい敏感肌について、その原因や改善させる方法、悪化させないケアの方法、メイクや美白など様々にご紹介しています。
1.敏感肌とは?
敏感肌というのは、肌のバリア機能の低下や乾燥などによって肌が、化粧品や衣類などによる摩擦、紫外線など外部刺激に弱くなってしまう状態の肌のことです。
乾燥してきめが乱れていることも多く、外部刺激によりピリピリしたり、赤くなったり、かゆくなったりといった反応を起こすことも多くなっています。
2.敏感肌はなぜ起こる?
そのような敏感肌の原因として考えられるのが、
・乾燥
・生まれつきの肌質、アレルギー
・誤ったスキンケア
・ホルモンバランスの乱れ
・生活習慣の乱れ(睡眠不足や不摂生)
・ストレス、疲れ
・紫外線ダメージ
などです。
バリア機能の低下
人の皮膚の表面には、角質層という組織があり、その角質層が適切に水分を蓄え、健康的な状態である場合に、それがバリアとなって、あらゆる外部刺激から肌を守り、また、異物や外敵の侵入からも肌を守ってくれるようになっています。
それをバリア機能を呼ぶのですが、そんなバリア機能が低下することにより、肌は刺激を受けやすい状態となり、敏感肌になってしまうことがあります。
乾燥
肌の水分量が減ったり、肌を覆う皮脂量が減ってしまうことで、肌の乾燥が起こり、そのことによって、肌の表面のキメが乱れ、キメがめくれ上がったり、肌自体が薄くなってしまうことがあります。
そのことによってあらゆる刺激から肌を守ることができなくなり、敏感肌になってしまうことがあります。
生まれつきの肌質やアレルギー
子供の頃から外部刺激に弱く、すぐに肌がかゆくなったり、赤くなったり、シャンプーや日焼け止めなどでもかぶれたり、ピリピリしてしまうといった方もいます。
そのような方は生まれつき肌が弱い方であると考えられます。
また、花粉症の方やアレルギー性の鼻炎といったアレルギーをお持ちの方、あるいはご両親でアレルギーをお持ちの方で肌が弱いといった方は、アレルギーが原因の敏感肌であるとも考えられます。
誤ったスキンケア
例えば、クレンジングや洗顔のしすぎ、あまり保湿しない、化粧水だけですませて乳液やクリームをつけない、
さらには、ピーリングなどの角質をはがすケアを繰り返しているといった、誤ったスキンケアによって敏感肌になってしまうこともあります。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスが乱れることによって、肌が過敏な状態になってしまうことがあります。
それはホルモンバランスが乱れることにより自律神経にも乱れが生じて、体と同様に、肌の免疫力や抵抗力が低下してしまうからで、
例えば、季節の変わり目や体調、女性であれば生理前や生理中など、ホルモンバランスが乱れやすく、そのような場合に、肌の調子が悪くなったり、
いつも使っていた化粧品が急に使えなくなるといったことはそのことが原因として考えられます。
生活習慣の乱れ(睡眠不足や不摂生)
生活習慣の乱れもまた敏感肌の原因になってしまいます。
例えば、睡眠不足や眠りが浅かったり、昼夜逆転の生活を送っていたりすると、肌のターンオーバー、新陳代謝が上手く行われずに、健康的で丈夫な肌を育てることができなくなります。
また、肌の修復や再生にも欠かすことのできない成長ホルモンも十分に分泌されないので、肌が敏感な状態になってしまうことがあります。
≪偏った食事や過度なダイエットが引き金になることも!≫
さらに、偏った食事や野菜不足、過度のダイエットなども敏感肌の原因となり、そのようなことを続けることで肌へと十分に栄養が行き渡らなくなり、肌荒れはもちろん、慢性的に肌が弱い状態も作り出してしまうこともあります。
また他にも、血行を悪くする喫煙や運動不足なども敏感肌につながってしまう恐れがありますので注意が必要です。
ストレス・疲れ
ストレスや疲れがたまってしまうことにより、自律神経やホルモンバランスの乱れにつながってしまいます。
そうなるとやはり肌のターンオーバーが正常に行われなくなり、バリア機能の弱体化につながってしまいます。
さらに肌の免疫力の低下も招いてしまうことになり、より敏感な状態を持続させ、なかなかよくならない、治ってもまた敏感肌を繰り返すといった状態にも陥ってしまうことがあります。
紫外線ダメージ
紫外線を浴びることによって肌の表面の組織はもちろん、肌内部の真皮にまで悪影響をもたらしてしまいます。
そのことにより、シミやそばかすの原因になるだけではなく、肌のターンオーバーを乱したり、バリア機能にも影響をもたらし、その結果として敏感肌になってしまうことがあります。
3.敏感肌の改善法
ではそんな敏感肌を改善させる方法はあるのでしょうか?
そのためには、
・生活習慣で改善
・食事で改善
が最も大切であると考えます。
スキンケアで改善
毎日の正しいスキンケアはやはり敏感肌の改善にも必要不可欠です。
そしてそのためには、
・洗顔
・化粧水
・乳液、クリーム
というシンプルでありながら、基本のケアが大切になってきます。
クレンジング
メイクをした日には必ずクレンジングをするようにしましょう。
しかしながら敏感肌の方の場合、クレンジングの仕方にも注意が必要で、
例えば、オイルタイプのクレンジングは、洗浄力は強いのですがその分、必要以上に油分を取り去ってしまったり、乾燥を招いてしまいますので、敏感肌の方は避けた方がいいでしょう。
また、拭き取るタイプのものはやはり肌をこすることになるので、刺激が強くなっています。
できれば、ミルクタイプやクリームタイプの優しいものを使いましょう。
そして、たっぷりと手にとって、肌をこすらないように、くるくるとメイクと優しくなじませて落としてあげるようにします。
洗顔
洗顔料もまた様々なタイプのものがありますが、敏感肌の方の場合には、できれば、防腐剤や界面活性剤などが入っていない低刺激なタイプのものを選ばれるのがいいでしょう。
また、洗顔フォームに比べて、一般的に固形の石鹸タイプの方が添加物が少なくなっていますので、石鹸で洗顔されるのもおすすめです。
●豊富な泡で洗い、決して肌をこすらない
そして洗顔する際には、たっぷりと泡立てて、肌と手が直接触れないように、たっぷりの泡で洗顔するようにしましょう。
そうすると肌をこすることなく、肌に負担をかけませんし、それでいて汚れはきちんと落とすことができるようになります。
化粧水
洗顔した後は必ず化粧水や乳液、クリームで保湿してあげるようにします。
特に敏感肌の方の場合、乾燥していることによってバリア機能が低下してしまっている場合も多いですので、保湿が重要になります。
またたっぷりと保湿して、肌の角質層が十分に潤っている状態が維持してあげることで、バリア機能も丈夫に育ってくるようになります。
化粧水を付ける際なんですが、敏感肌の方の場合、やはり刺激が気になってしまいますので、コットンよりも、直接手にとって付ける方がいいでしょう。
コットンだとコットンの繊維が刺激になってしまうことがありますので、なめらかな手のひらで付けてあげる方がより低刺激で安心です。
乳液、クリーム
化粧水の後は必ず乳液やクリームを使用しましょう。
べたつくのが嫌だからと化粧水だけですませるのは、敏感肌の方にとって最も厳禁で、化粧水の後に、乳液やクリームの油分で水分を閉じ込め、潤いを長時間保つことができる状態へと整えてあげるようにしましょう。
★乳液かクリーム、どちらかを使用
また、乳液とクリーム、どちらも使う必要はなく、通常であれば乳液、より乾燥が気になる方であればクリームがおすすめです。
4.敏感肌におすすめの成分は?
敏感肌の方におすすめの成分としては、
・ヒアルロン酸
・スクワラン
・コラーゲン
といった成分がおすすめでしょう。
◆セラミドはバリア機能を高め、敏感肌の救世主
セラミドは敏感肌の方の救世主ともなる成分であり、高い保湿効果でたっぷりと肌を潤わせてくれるのはもちろん、
バリア機能を健やかに保ち、弱ってしまったバリア機能も回復し、強くしてくれる効果も期待できる成分となっています。
●ヒト型セラミドがおすすめ
またそんなセラミドにも色々な種類があって、例えば、動物性セラミドやヒト型セラミド、植物性セラミド、合成セラミドなどがあるのですが、
中でもヒト型セラミドに動物性セラミドは、その性質上、人の肌とも非常に相性がよいものとなっていて、親和性も高くおすすめです。
水分を多く抱えるヒアルロン酸に、人の皮脂とも近いスクワラン、コラーゲンも敏感肌の方におすすめです。
いずれも、高い保湿効果を誇り、乾燥からしっかりと肌を守ってくれるようになっていますし、低刺激な成分でもあり、安心して使用することができるようになっているでしょう。
◆グリセリンやワセリンもおすすめ
グリセリンやワセリンもまた敏感肌の方にとって大きな味方となってくれる成分となっています。
そのどちらも非常に高い保湿効果を誇っていて、肌をしっとりと潤わせ、また、肌にヴェールとなって水分蒸発も防いで、肌を保護してくれるようになっています。
そのことからバリア機能もきちんと保たれるようになりますし、外部刺激などからも肌を守ってくれるようになっています。
さらにはどちらも肌への刺激性が低い成分となっていて、敏感肌の方に非常に優しい成分となっているんですね。
5.使ってはいけない成分は?
逆に、敏感肌の方が避けたい成分として、
・合成界面活性剤
・防腐剤
・レチノール
・香料、着色料
などが挙げられます。
・エタノール…
殺菌や消毒、収れん効果のある成分である一方、肌を乾燥させ、敏感肌を悪化させる恐れ。
・防腐剤(メチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベンなど)…
敏感肌の方にとっては刺激の強い成分。アレルギーなどを引き起こす恐れ。
・合成界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸グリセリル、ポリソルベート60など)…
石油系界面活性剤とも呼ばれる成分であり、肌のバリア機能を溶かしたり、脆弱化させる恐れがあり、敏感肌の方は特に使用を避けたい成分。
・レチノール…
ピーリング剤などに配合されている成分で、古い角質を溶かし、ターンオーバーを促進するものの、敏感肌の方にとってはバリア機能を弱めたり、刺激が強い成分でかぶれやかゆみ、赤み、皮が向けてしまう恐れもある成分。
・香料、着色料…
紫外線が当たったりすることで肌に刺激を与えるものもあり、敏感肌を悪化させてしまう恐れのある成分。
このような成分は避けるようにした方がいいですね。
6.薄化粧の時はクレンジングを省いてもいい
クレンジングはメイクを落とすためには必要不可欠なものなのですが、肌を乾燥させやすかったり、毎日使い続けることで刺激を蓄積させてしまうものでもありますので、
敏感肌の方は特に注意が必要で、
また、例えば、メイクが薄い日や石鹸だけで落とせるようなファンデーションなどをお使いの場合には、クレンジングはせずに、洗顔だけで済ませるのもいいですね。
薄化粧で、ポイントメイクをしている場合には、ポイントメイクだけをクレンジングするのもいいです。
7.ケアのしすぎにも注意、何もしないこともアリ
◆敏感肌には過剰なケアも厳禁で、静観してみることも大事
敏感肌は本当につらいもので、それを早く何とかしようと色々とケアをしてしまいたくなることもあります。
最近では敏感肌の傾けに専用の化粧品なども様々ありますので、色んなものを試してみたくなったりもするんですが、
たとえ低刺激な化粧品であっても、与えすぎることによりかえって肌に負担をかけてしまうこともあります。
8.生活習慣で改善させるには?
生活習慣もまた敏感肌の改善に大きく関わってくることであり、
そのために必要なのが、
・紫外線を浴びない
・ストレス、疲れをためない
睡眠を十分にとる
質のよい睡眠を十分にとることは、敏感肌を改善するためにも非常に大切です。
人の肌というのは就寝している時に最も新陳代謝が活発になるといわれ、ターンオーバーを繰り返し、健康的な素肌というのは眠っている間に育ちます。
そのことで自然と丈夫なバリア機能も育てることができるようになりますし、また、特に夜の10時から12時の間に、成長ホルモンが最も盛んに分泌されることもわかっています。
この成長ホルモンは、肌にもよくて、肌の再生や修復を促してくれるものでもあり、そのことでよりバリア機能が健やかに保たれることになるでしょう。
●夜の間にきちんと睡眠をとることが大切
紫外線を浴びない
紫外線ダメージによってバリア機能も傷ついたり、弱くなってしまうことがありますので、やはり紫外線を浴びないことも必要になってきます。
今では、UVカット効果が施された衣類などもありますので、そのようなものもおすすめです。
また、日傘や帽子が使えない場合には、日焼け止めを塗ることも必要になってきますが、今度はそんな日焼け止めの刺激も敏感肌の方にとっては気になるところです。
下記に敏感肌の方のための紫外線対策についてご紹介していますので、ぜひご覧ください。
ストレス、疲れをためない
敏感肌を改善させたり、悪化させないためにはストレスや疲れをためないことも重要で、
疲れやストレスというのは、肌を敏感にさせるだけではなく、肌荒れや肌の老化など、様々なトラブルにもつながってしまうものでもあります。
ですから、日ごろから、疲れ、ストレスをためないようにする心がけも必要でしょう。
●きちんと休む、リラックスタイムも作ろう
そのためには、適度に休養をとるようにしたり、休める時はきちんと休む、
また、音楽やレジャーなど趣味を楽しむ時間を作る、アロマやお風呂など、1日に1回は必ずリラックスできる時間を作るなど、上手くストレスを発散するようにしましょう。
9.アレルギーやもともとの肌質の場合は?
アレルギーの場合には…
アレルギーにより肌が敏感になってしまう方の場合は、皮膚科で受診することでアレルギー症状を引き起こす成分を調べてもらうことができます。
そしてそのような成分が配合されているスキンケア用品や化粧品を避けるようにし、肌に優しいケアを心がけるようにしましょう。
もともとの肌質の場合には…
小さな頃から敏感肌で、肌が弱いといった方の場合、やはり肌に刺激を与えない、バリア機能を守るスキンケアを心がける必要があります。
基本的には保湿重視で、肌を乾燥させないようにし、また、負担をかけないということでできるだけシンプルなスキンケアやメイクも大切になってきます。
10.ホルモンバランスが原因の場合には、一時的なことも
季節の変わり目や春先など、季節によって肌が敏感になる方もいらっしゃいます。
また女性の場合であれば、生理前や生理中、妊娠中や産後などにも敏感肌になってしまう方もいて、このような場合には、ホルモンバランスが変化したり、崩れたりすることが原因であることが多くなっています。
このような敏感肌の場合、一時的なことも多く、その時が過ぎれば元の肌状態に戻ることも多くなっています。
ストレスをためない、疲れをためないように、リラックスして過ごすといったことも大切でしょう。
11.食べ物で敏感肌を改善させる
敏感肌の改善のためにはやはり毎日の食事も非常に大切になってきます。
また特に、敏感肌の改善にとって効果的で、ぜひ摂りたい栄養素となるのが、
・ビタミンC
・ビタミンA
・ビタミンB群
・ビタミンE
・食物繊維 整腸で免疫力アップも
・亜鉛
・アリシン
・DHA、EPA
などです。
そして、それぞれの栄養素の働きがこちら、
・たんぱく質…体内でアミノ酸となり肌細胞を作り上げる元となる栄養素。健やかで丈夫な肌の維持のために欠かせない栄養素。
・ビタミンC…優れた抗酸化作用があり、肌のコンディションを健やかに整え、老化も防ぐ。肌内部でコラーゲンの生成を促す働きもあり、バリア機能にも効果的。
・ビタミンA…肌のターンオーバー、新陳代謝を整え、肌の修復も促してくれる。皮膚や粘膜を丈夫に保ち、肌の免疫機能も高める。
・ビタミンB群…脂質や糖質、たんぱく質の代謝を促す。肌内部を健やかに保ち、ニキビや肌荒れの予防にも効果的。
・ビタミンE…血流を促して、血行不良を改善。肌の血行も促して、ターンオーバーを整える。抗酸化効果もあり、肌の若さを保つ。
・食物繊維…優れた整腸効果で便秘を改善。腸内環境を整え、体や肌の免疫力を高め、アレルギーを改善する効果も。
・亜鉛…細胞の新陳代謝を促して、肌の再生も促す。バリア機能の強化や肌荒れ、敏感肌の改善にも効果的。
・アリシン…優れた血行促進効果で肌の代謝をよくし、肌へと栄養を与え、バリア機能も健やかに保つ。体を温め、冷えも改善。
・DHA、EPA…血液をさらさらに保ち、血流をよくする効果。また細胞膜を強化してくれる働きにより、外部刺激に強い細胞を育てる。
≪たんぱく質が豊富に含まれる食べ物≫
牛肉、鶏肉、豚肉などの肉類、魚類、大豆をはじめとする豆類、お豆腐などの大豆製品、タコやイカ、エビなど
≪ビタミンCが豊富に含まれる食べ物≫
アセロラ、レモン、キウイ、イチゴ、パプリカ、ほうれん草、パセリ、ブロッコリー、ピーマンなど
≪ビタミンAが豊富に含まれる食べ物≫
にんじん、カボチャ、モロヘイヤ、ほうれん草、ピーマン、しそ、パセリ、ニラ、菜の花、小松菜、明日葉、レバーなど
≪ビタミンB群が豊富に含まれる食べ物≫
豚肉、レバー、かつお、まぐろ、さんま、うなぎ、牛乳、バナナ、納豆など
≪ビタミンEが豊富に含まれる食べ物≫
アーモンドなどのナッツ類、植物油、アボカド、カボチャ、ほうれん草、卵、木綿豆腐、うなぎ、イワシなど
≪食物繊維が豊富に含まれる食べ物≫
海藻類、きのこ類、こんにゃく、さつま芋、里芋、ごぼう、カボチャ、キウイ、りんごなど
≪亜鉛が豊富に含まれる食べ物≫
牡蠣、レバー、ほたて、うなぎ、卵黄、チーズなど
≪アリシンが豊富に含まれる食べ物≫
たまねぎ、ニラ、にんにくなど
≪DHA、EPAが豊富に含まれる食べ物≫
サバやサンマ、マグロなどの青魚、うなぎ、あん肝など
これらの食べ物をはじめとしてバランスのよい食事を心がけましょう。
それらは、体を冷やして、肌の代謝を悪くし、バリア機能を育てる妨げになってしまいます。
このような食べ物は肌のためにはもちろん、体のためにもよくありませんね。
12.敏感肌のための優しいメイク法
肌のバリア機能を守って、敏感肌を改善、悪化させないためにはやり素肌で過ごす方がいいかもしれません。
でも女性の場合、休日や外出しない時などはいいんですが、毎日すっぴんで過ごすというのは現実的には難しいですよね。
★リキッドやクリームよりもパウダーがおすすめ
そこで、敏感肌の方におすすめのメイク法としては、まず、ファンデーションは、パウダータイプのものやリキッドタイプ、クリームタイプなど様々ありますが、
できればパウダータイプのものの方が付け心地も軽く、肌への刺激も少ないのでおすすめです。
リキッドやクリームは、カバー力があるものの、それだけ肌への密着度も高く、毛穴にも入り込みやすくなり、肌へと刺激になってしまいやすくなります。
また、クレンジングで落とす必要があり、落としにくいといったことも敏感肌にとっては心配です。
◆保湿力のあるリキッドやクリームを薄く塗るのも◎
一方で、リキッドやクリームファンデはパウダーよりも保湿力が高いものも多くなっていますので、乾燥性の敏感肌の方で、パウダーでの乾燥が気になる方は、リキッドやクリームを薄くつけるのもいいです。
●低刺激なミネラルファンデーション、BBクリームを取り入れる
さらに低刺激性を求めるなら、配合成分が全てマイカや酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などのミネラル成分でできており、肌への刺激性が低いミネラルファンデーションや、
美容液から化粧下地、日焼け止め、ファンデーションまでこなしてくれて、
一つのアイテムで済ませることができるので、それだけ肌への負担を軽くすることができるBBクリームも選択肢の一つです。
ただBBクリームの中には刺激の強いものもありますので、成分などをよく確かめてから、低刺激処方のものを選ぶようにしましょう。
最後にフィニッシュパウダー、おしろいで仕上げてあげるのもいいでしょう。
そんなにメイクをする必要がない日であれば、フィニッシュパウダーだけで仕上げてみてもいいでしょう。
●化粧下地なし、ファンデーションのみ or 化粧下地+おしろいで薄化粧も
化粧下地は、色を補正してくれたり、皮脂を吸収して、テカリを防いでくれるのにとても便利なのですが、肌への密着感が強かったり、落としにくいものもありますので、
敏感肌の方は化粧下地なし、ファンデーションのみの方がいいかもしれません。
または、化粧下地とフィニッシュパウダーだけというのもいいですね。
とにかく、厚塗りや重ね塗りはそれだけ肌への負担が大きくなり、しっかりとしたクレンジングも必要になりますので、バリア機能を保つ意味でもよくなく、
敏感肌の方のメイクは基本、薄化粧がおすすめです。
ファンデーションなどをさっと薄く塗って、さっと落とすことができるのが理想的ですね。
13.敏感肌も紫外線対策が必須、その方法は?
敏感肌こそ日ごろの紫外線対策が大切
敏感肌の方こそ日々の紫外線対策が重要となってきます。
●日焼け止めは紫外線吸収剤が使われていないものを
日焼け止めやUVカット効果のあるファンデーションなどをお使いの際に注意していただきたいのが「紫外線吸収剤」です。
「紫外線吸収剤」というのは、紫外線を成分が受けることにより化学反応を起こし、熱エネルギーへと変換することによって紫外線を防ぐというものです。
また、それは使用感もよく、白浮きなどもしないことから今では多くの日焼け止めに使用されているものでもあります。
しかしながらそのように化学反応を起こすことから、肌への刺激も強くなってしまいます。
なかには、塗ることでピリピリと刺激を感じたり、肌が反応してしまう方もいて、最近ではその配合量に規制がかかっているほどです。
特に敏感肌の方は注意が必要で、必ず紫外線吸収剤が配合されていない日焼け止めやファンデーションを選ぶようにしましょう。
●ノンケミカルのものを
日焼け止めやUVファンデーションにはノンケミカルのものも多く提供されています。
ノンケミカルの日焼け止めには、紫外線吸収剤が一切使用されておらず、
例えば、紫外線散乱剤と呼ばれる成分を用いることで、肌に当たる紫外線を物理的に拡散、反射させて紫外線を防ぐことができるものとなっています。
それには、例えば酸化チタンや酸化亜鉛といったものが使用され、肌への負担も少ないものとなっています。
●SPFは10~30程度、PA++程度のものが低刺激
また、紫外線のカット効果の度合いを示すSPFやPAについては、あまり強力すぎるとやはりそれだけ肌への負担がかかってしまうことになりますので、
敏感肌の方の場合はできれば、SPFは10から30くらいまで、PAは++程度のものがおすすめです。
アウトドアや海のレジャーの際にはもう少し強力なものが必要かもしれませんが、日常生活程度ならSPF20前後、PA++程度でも十分でしょう。
★低刺激処方、クレンジング不要のものもおすすめ
最近では、敏感肌の方も使用することができる低刺激処方の日焼け止めやファンデーションも多く提供されていますので、そのようなものを上手く活用されるのもいいです。
できれば専用のクレンジングが不要で、洗顔料や石鹸だけで落とすことができるものや、保湿成分が配合されていて、乾燥からも守って、バリア機能を低下させないものを選ばれるのがいいですね。
14.敏感肌の美白ケア
もし紫外線を浴びてしまったら、美白ケアで紫外線ダメージを和らげてあげる必要があるでしょう。
その際に必要なのが美白ケアです。
しかしながらやはり美白ケアの化粧品にも刺激の強いものもあり、注意が必要です。
特に敏感肌の方にとって注意なのが、
・エタノール
・刺激の強い添加物
といった成分です。
ハイドロキノンは美白効果が高い成分とされ、「肌の漂白剤」とも呼ばれるほどで、シミやそばかす、くすみを取り去るのに有効とされている成分でもあります。
しかしそれだけ肌への刺激の強いものでもあり、バリア機能にも影響を与えることもありますので、敏感肌の方は使用を控えるのが無難です。
エタノールや合成香料、合成着色料などの成分も、バリア機能を弱めてしまうことがある成分となっていてやはり注意が必要です。
おすすめの美白成分としては、
・アルブチン
・トラネキサム酸
・カモミラET
などが挙げられます。
これらの成分は、厚生労働省により認可された成分でもありますので、比較的安心して使用することができるようになっていますし、
シミやそばかすの改善、予防、紫外線ダメージの緩和といった効果が認められた成分でもあります。
また、美白有効成分とともに、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分がきちんと配合されている化粧水や乳液を選ぶことも大切ですね。
12.敏感肌のエイジングケア
エイジングケア化粧品の中には刺激の強いものもあったりして、敏感肌の方はエイジングケアをあきらめてしまう方も多いようです。
でも肌にとって安心な成分、低刺激な成分でも十分にエイジングケアは可能になっています。
そこでおすすめな成分が
・ヒアルロン酸
・コラーゲン
・エラスチン
・スクワラン など
これらの成分は、安心して使用することができるようになっていて、たっぷりの潤いとともに、肌にハリや弾力を与えてくれるようになっています。
・ローヤルゼリー
・EGF、FGF
・プロテオグリカン など
これらの成分には、肌の代謝をよくしてくれたり、肌の生まれ変わりを促すといった効果、肌の老化を防ぐ抗酸化といった効果のあるものもあり、
肌へとハリや弾力を与えながら、たるみなども防いでくれるようになっています。
刺激も少なく、敏感肌の方も安心して使用することができるでしょう。
また、エイジングケア化粧品の中には無添加、低刺激処方のものもありますので、心配な方はそういったものを選ばれるのもいいですね。
15.やるべきこと、やってはいけないことのおさらい
敏感肌の改善のためにやるべきこと、そしてやってはいけないことを今一度ご紹介しておきましょう。
◎やるべきこと
・バリア機能を弱めない、傷つけないスキンケア
・十分な睡眠でバリア機能を育てる
・バランスの取れた食事を取り
(特に肌を健やかに保ち、肌代謝を高めたり、抗酸化作用のある食べ物を食べる)
・ストレスや疲れを上手く発散し、心身の健やかさを保つ
・紫外線を防ぐ
×やってはいけないこと
・肌をこするケア
・洗顔、クレンジングのしすぎ
・ピーリングなど肌を薄くするケア
・乾燥を進めるケア
・睡眠不足、運動不足
・過度なダイエット
などとなっています。
16.まとめ
いかがでしたか?
人の肌というのは本当にデリケートで、スキンケアや毎日の生活のありかた、心身の状態などによっても簡単に敏感になってしまいます。
そして一旦敏感になってしまうと、なかなかよくなってくれない「敏感ループ」に陥ってしまうこともあります。
そこで大切なのが、敏感肌にとって最適なケア、生活習慣を見直して、それを地道に行っていくことです。
刺激を与えないよう、また紫外線などにも注意しながら…、
大変ではありますが、それを一つ一つ心がけていくことで、肌はそれにきちんと応えて、バリア機能も育ち、敏感肌もすっかりよくなっていくことでしょう。
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