顔だけじゃなくて、ニキビは背中や胸、デコルテにもできてしまいやすくて、そんな体のニキビに悩まれている方も多いのではないでしょうか。
また、見た目にもニキビとは異なり、白いブツブツ、赤いブツブツ、ざらつきができてしまうことも多く、本当に嫌なものです。
今回はそんな体のニキビについて、その原因や改善法、予防法、日常で気をつけたいことなどについて詳しくご紹介してみたいと思います。
1.背中や胸にニキビはどうしてできるの?
背中や胸、デコルテには皮脂腺が多くあり、体のうちで最も皮脂腺が多いのは顔ですが、その次に多いのが背中や胸、デコルテとされてます。
そのために皮脂の分泌も盛んで、
顔と同様、皮脂が毛穴に詰まって、排出されずに溜まってしまいやすく、
アクネ菌などの雑菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビができてしまうことが多くなっています。
2.白や赤のブツブツ、ザラザラもできる…これの正体は?
また、白や赤くなったブツブツ、プツプツとした突起状のもので、触ってみても硬くてざらざらとしていて、ニキビとは少し違うようなものができることもあります。
これは、ニキビとは違い、「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」あるいは「毛孔性角化症(もうこうせいかくかしょう)」とも呼ばれるものです。
これもまた毛穴に皮脂が分泌されて、それが何らかの原因で詰まってしまい、また古い角質と混ざり合ったり、毛も一緒に詰まってしまうこともあり、
その詰まりが盛り上がって、ブツブツの状態となったものです。
この症状がニキビと異なる点は、
毛穴でアクネ菌などが繁殖することはなく、炎症を起こさないことです。
化膿したりすることもなく、かゆくなったり、痛くなったりすることもないのですが、見た目がよくないことから、悩まれている女性も多くなっています。
背中や胸、デコルテをはじめ、二の腕にできることも多くなっていて、
また、男性よりも女性の方ができることが多いのも特徴となっています。
3.背中や胸のニキビ、ブツブツはどうやって治す?予防法はある?
ではこのような背中や胸、デコルテなどにできるニキビやブツブツはどのように改善できるものなのでしょうか?
また予防するためにはどうすればいいのでしょうか?
そのために、まずは、
まずはニキビができている時にも、またニキビを予防する際にも大切なのが洗浄です。
毎日、石けんやボディーソープなどできちんと洗浄して、皮脂や汗が肌に残らないようにしておきましょう。
洗う際にはできるだけ豊富に泡立てるようにして、たっぷりの泡で洗うようにしましょう。
結構多いのが、顔はたっぷりの泡で丁寧に洗うことが習慣になっているのに、体は、皮脂や汗、また垢などが気になって、ゴシゴシとこすって洗ってしまうことです。
それでは肌が傷ついてしまいますし、もしニキビができていれば、ニキビをつぶしてしまって、さらに悪化させてしまうことになります。
また、洗う際には、できれば手で洗うのが一番優しいのですが、
実際に手で洗うと結構大変で、背中にも届きづらくて、ボディタオルを使われている方も多いと思います。
そこで注意したいのがナイロンやポリエステルの合成繊維のタオルです。
一般的に多く市販されているのがナイロンやポリエステルのタオルで、
このような合成繊維のタオルは、確かに、泡立ちがよくて、簡単にたっぷりの泡を作ることができ、便利なのですが、
その反面、ゴワゴワと硬いものも多く、垢すりなどにも使われるほどに強い繊維のものも多くなっています。
そのため、必要な皮脂膜までも落としてしまったり、肌自体を傷つけてしまうものも多くなっています。
ですからタオルを用いる際にはできれば、
・麻(リネン)
などの素材がおすすめです。
ナイロンなどに比べれば泡立ちは劣りますが、肌触りがなめらかで、優しいものが多く、肌の角質も傷つけることもありません。
また、できているニキビをさらに傷つけにくくなっていますのでおすすめです。
ナイロンやポリエステルであっても、最近では、肌との摩擦が最小限に抑えられた特殊な繊維のものもあり、
そういったものを使って、たっぷりの泡で、極力肌に触れないようにして使用すれば、コットンタオルなどと同じように優しく洗うことができるでしょう。
ナイロンタオルなどを使うのであれば、できるだけ表面はなめらかなものを選ぶようにしましょう。
ボディブラシやスポンジなどはやはり肌への刺激が強いために、おすすめできません。
また洗い過ぎには注意しましょう。ゴシゴシと洗うのはもちろんですが、長く洗い続けたりすることも厳禁で、
肌が乾燥することにより、余計に皮脂が分泌されることもありますし、
肌の乾燥はターンオーバーを乱す原因にもなりますので、肌の潤いを奪いすぎないよう、適度に洗うようにしましょう。
さらに、洗う順番にも気をつけましょう。
体を先に洗ってしまうと、その後のシャンプーや洗顔料が体についてしまって、それがニキビの原因になったり、ニキビを悪化させてしまうこともあります。
ですから、洗う順番としては、
シャンプー→顔を洗う→体を洗う
という順番が一番いいでしょう。
さらに、体を洗う際には、肌に優しい固形の石けんが理想的ですが、
ボディーソープをご使用であれば、できるだけ無添加の肌に優しいものを選ぶようにしたり、
また、洗った後に洗い流す際には、泡やぬめりが残らないようにしっかりと洗い流すということも大切ですね。
4.しっかりと保湿する
体を洗った後はしっかりと保湿をされることをおすすめします。
秋や冬といった乾燥する季節はきちんと保湿するけれど、暑くなってくると、体は保湿しないといった方も多いかもしれません。
また体にもニキビができやすい方は特に、しっかりと洗うのに、保湿はあまりしないという方も多いかもしれませんが、
肌が乾燥してしまっていることにより、さらに皮脂の分泌が促されて、過剰な皮脂の分泌を招いてしまっているかもしれません。
また、保湿をしてあげることにより、肌の角質も柔らかくなって、古い角質が落ちやすくなったり、
毛穴に皮脂や古い角質が詰まりにくい肌に整えることもできるのでよりおすすめです。
保湿をする際には、乾燥肌の方であれば、ボディークリームなどでもいいのですが、
ニキビができやすい脂性肌の方などは特に、クリームよりも油分の少ない乳液タイプのものか、
夏場であればさらにさっぱりと使用することができるローションがおすすめです。
クリームなどの油分が毛穴に入ってかえってニキビができてしまったり、ニキビを悪化させることもありませんね。
5.顔のニキビと同じようにターンオーバーを整える努力も
背中や胸、デコルテなどの体のニキビも、顔のニキビと同様に、肌のターンオーバーを整えてあげることが、改善のためにも、予防のためにもやはり重要です。
そのためには、
顔のニキビを防ぐのと同様に、体のニキビのためにも睡眠はとても重要です。
質がよく、十分な睡眠を取ることで肌のターンオーバーも自然と正常化し、ニキビのできにくい素肌へと整えられ、
またニキビができたとしても治りやすい素肌にも整えられるようになります。
栄養バランスのよい食事を取ることも、健康的な素肌を保ち、ニキビのできにくい素肌を維持するためにも非常に大切です。
基本的には、糖質にたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルとバランスよく摂取するようにし、
特に、ビタミンB2やB6、ビタミンCは、皮脂の代謝や排出を促してくれるようになっていますし、
ビタミンA(βカロテン)は肌の新陳代謝を促してくれるので、ニキビの改善や予防にも効果的ですので、積極的に摂るようにしましょう。
また、肌を作るたんぱく質もしっかりと摂るようにしましょう。
●脂っこいもの、甘いものの食べすぎには注意
逆に、脂っこいもの(特に動物性脂肪)が多いものを食べ過ぎてしまうと、体の中で代謝し切れなかった脂肪が皮脂として過剰に分泌されてしまうことになります。
甘いものの食べすぎにも注意が必要で、過剰に糖分を摂ってしまうと皮脂腺を刺激して、それもまた過剰な皮脂の分泌につながってしまいます。
ですから脂っこいもの、甘いものの食べすぎには注意しましょう。
血行がよくなることで、肌の代謝もよくなり、肌も健康的に、美しく保つことができるようになりますし、
毛穴に皮脂も詰まりにくくなります。
運動といっても、激しい運動は逆効果ですので、ウォーキングや軽いジョギング、軽い水泳などでも十分で、無理なく続けられる適度な運動で血行をよくしておきましょう
また、体の冷えは肌の代謝の低下につながってしまい、肌の環境を悪化させ、皮脂が排出されにくい肌環境になってしまうこともあります。
ですから、日ごろから、体を冷やさないようにすることも大切です。
毎日きちんと湯船につかって入浴するのも効果的です。
湯船につかって入浴することにより、血行がよくなり、肌の代謝がよくなるのはもちろんですが、
肌の角質も柔らかくなるので、古い角質や毛穴の皮脂も落としやすくなり、ニキビ予防にも効果的でしょう。
6.背中、胸ニキビ改善に、日ごろから気をつけたいこと
洗浄や保湿、生活習慣の他にも、以下のようなことにも気をつけましょう。
夏場など、汗をかきやすい時期はもちろんですが、それ以外の季節でも、いつも衣服は清潔なものを着用するようにしましょう。
特に、下着、肌着類は直接肌に触れるものですから、毎日洗って、取り替えるようにしましょう。
意外とやってしまいがちなのが、秋や冬には2日間くらいは同じものを着てしまったり、
夏場であっても、Tシャツくらいなら、あまり汗をかかない日なら立て続けに着てしまったりといったことです。
これも、ニキビができやすい方は避けた方がいいですね。
バスタオルも、何日間かは洗わずに使ってしまういらっしゃるかもしれませんが、
やはり直接肌に触れるものですから、できるだけ毎日洗って、清潔なものを使うようにしましょう。
特に汗をかきやすい時期には、できるだけ通気性の良い服を着て、熱がこもらないようにしましょう。
できれば綿や麻などの衣服がおすすめで、
またポリエステルであっても、綿や麻に比べて通気性は劣りますが、速乾性に優れていて、汗をかいてもすぐに乾いてくれるものならいいでしょう。
汗をかいた時にはこまめに拭き取ってあげるようにしましょう。
汗自体が肌へとそれほど悪影響を与えるといったことはありませんが、
汗をかいて長時間そのままにしておくことで酸化して、雑菌が繁殖してしまい、それがニキビを悪化させてしまうこともあります。
ですから、こまめに拭き取るようにし、拭く際にも、ゴシゴシとこするのではなく、
吸水性が高く、柔らかなタオルで、ポンポンと押えるようにに優しく拭くようにしましょう。
体にニキビができやすい方はパジャマもいつも清潔なものを着用することも大切です。
特に、パジャマはあまり洗わない、何日間かは続けて着てしまうといった方もいらっしゃるかもしれませんが、
寝ている間にも汗はかきますし、皮脂は分泌されますので、できれば毎日、秋冬であれば少なくとも2日に1回は洗うようにしましょう。
敷布団に掛け布団、シーツ、布団カバーなど、寝具も清潔にしておきましょう。
敷布団やシーツなどは特に、寝ている間の汗を吸湿してしまいますので、雑菌の温床にもなりやすいです。
シーツや布団カバーなどは定期的に洗うようにし、
布団も定期的に干したり、布団乾燥機や布団クリーナーなどを使って、乾燥、除菌するのもいいですね。
意外と多いのが、髪の長い方で背中やデコルテに直接当たって、それが刺激になって、ニキビや肌荒れを起こしてしまうことです。
ですから、背中や胸の開いた服を着る際には、髪を結ぶようにするなどして、髪が直接肌に当たらないようにしておきましょう。
このようなことを心がけながら、でも、ニキビができてしまったら、とにかく刺激を与えずに、優しくケアしてあげることが大切です。
特に、体にできる白いブツブツなんかは、一見、取りやすく、つい爪でひっかいたりして、無理やり取ってしまうといった方もいらっしゃるかもしれませんが、
爪などで取ってしまうと肌を傷つけてしまうことになり、それが跡になって残ってしまったり、
そこから化膿してしまって、さらに症状を悪化させてしまう恐れもありますので、決して無理に取ったりせずに、
できるだけ患部には触れないようにしながら、ケアをしていきましょう。
7.それでもよくならない場合には…?
このように、きちんと洗浄もし、保湿もして、生活習慣や食事、身の回りの清潔さも保っておけば、体のニキビも次第に改善させることができるでしょう。
それでも、特に体のブツブツなどは治りにくく、なかなかよくならないといった場合には、何らかの皮膚炎、
例えば、マラセチア菌という真菌(カビ)が原因となって起こるマラセチア毛包炎や、ブドウ球菌などによる炎症、
あるいは、白血球の一種である好酸球と関係する好酸球性膿疱性毛包炎といった可能性もあり、
そのような皮膚炎の場合には、薬による治療も必要になってきますので、病院、クリニックでの診察をおすすめします。
8.まとめ
いかがでしたか?
顔だけじゃなくて、ニキビは体、特に背中や胸、デコルテなんかにもできてしまうことがあり、本当に嫌ですよね。
ニキビだけじゃなくて、ブツブツやザラザラしたものなんかもできてしまうことがあって、薄着になる夏場なんかには恥ずかしい思いをすることもあります。
背中や胸というのは、顔の次に皮脂腺が多くて、皮脂の分泌も多い箇所で、そのためにニキビができやすかったんですね。
でも、そんな体のニキビも、顔のニキビと同じように、きちんとケアしたり、生活習慣を整えたりすることによって、しっかりと治癒させることも、予防することも十分にできますので、
その方法を今一度見直して、今年こそはつるつる、すべすべの素肌を手に入れましょう。
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