EGFやFGFは、「成長因子」、「グロースファクター」とも呼ばれ、肌へと与えてあげることで肌の新陳代謝や生まれ変わり、修復も促してくれる有効成分でもあります。
そのことから、肌にハリが生まれたり、透明感が生まれたり、肌荒れの改善にも効果的となっていて注目が高まっていますね。
今回は、そんなEGF、FGFについて、その特徴や効果、取り入れ方などについて詳しくご紹介してみたいと思います。
1.EGF、FGFとは?
EGFというのは、人の体内にも元々存在する因子で、53種のアミノ酸から構成されるたんぱく質の一種でもあります。
またそれは「上皮成長因子」とも呼ばれ、人の皮膚をはじめ、唾液や母乳などにも含まれるものでもあります。
FGFもまた、人が元々持っている成長因子(グロースファクター)の一つであり、こちらもアミノ酸から構成されるたんぱく質となっています。
また「線維芽細胞増殖因子」とよばれることもあります。
2.EGF、FGFの働き、役割とは?
EGFやFGFは、そのどちらも、もともと人の骨や筋肉、あらゆる細胞にも存在し、その成長や修復を促すという役割を果たすものでもあります。
そのために「成長因子」や「細胞再生因子」とも呼ばれています。
実際にEGFやFGFには、肌細胞の修復や成長を促して、ダメージを受けた細胞も修復してくれる効果もあることから、
医療分野においても、例えば、やけどや傷の回復、また、皮膚の移植などの際に皮膚細胞の生成を促すためにも使用されています。
3.EGFとFGFに違いはある?
EGFもFGFも、どちらも肌細胞の成長や修復を促すといった働きがあり、この2つの成分はよく似た働きがある成分としても扱われることも多くなっています。
ではそんなEGF、FGFにはどのような違いがあるのでしょうか。
それは、
EGF…肌の表皮で働く
FGF…肌の真皮内で働く
という違いがあります。
EGFは、肌細胞の中でも表皮、上皮細胞の生まれ変わりや成長、修復を促す働きがあるものとなっています。
それに対し、FGFは、肌の真皮内に存在することで、特に「線維芽細胞」という、
細胞の中でも細胞と細胞をつなぐ結合細胞に働きかける役割があります。
さらに、真皮内の繊維芽細胞は、肌内部のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を作り出す細胞となっており、
FGFは、その繊維芽細胞の働きを活性化するという役割があり、その結果として、肌内部のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成も促されることになります。
4.EGF、FGFの優れた美容効果とは?
では、そのようなEGFやFGFには、美容面で見た時にどのような効果があるのでしょうか。
まずは、そのどちらも肌の内部に十分に存在することにより、肌のターンオーバーを促してくれるといった効果が期待できるようになります。
また、EGFは肌の上皮、表皮に働きかけて、生まれ変わり、修復を促してくれることから、肌の表面のキメもなめらかに整い、
古い角質やメラニンの排出も促してくれるようになっています。
古い角質が溜まりにくくなることで、より肌のターンオーバーが整い、くすみや肌のゴワつきの改善にもつなげられ、
メラニンの排出が促されることでシミもできにくくなります。
毛穴の皮脂も排出されやすくなり、毛穴の角栓や黒ずみなどのトラブル、ニキビなどの改善、予防にもつなげられるとされています。
肌の修復や再生も促してくれるようになりますので、傷や凹凸の修復、肌荒れしても治りやすい肌に導くといった効果も期待できるようになります。
FGFにもまた、非常に優れた美容効果が期待でき、真皮内で繊維芽細胞に働きかけてくれる効果があることから、
真皮内でのコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を増やし、肌の弾力やハリも生み出してくれる効果が期待できるようになります。
さらにそのようなEGF、FGFを一緒に補給することによって、肌の表皮も真皮も生まれ変わりや修復が促されることになり、
内側からも外側からも若々しい肌、健全な肌、アンチエイジング効果が得られるようになっています。
5.どうやって補給すればいい?
ではこのようなEGFやFGFはどのように補給すればいいのでしょうか。
化粧品、スキンケア用品で補給
一昔前であればこれらの成分は非常に高価で一般的な化粧品に配合するのは難しいものでもありました。
しかし近年では、技術の進歩により、これらの成分も色々な化粧水や美容液、フェイスパックなどにも様々に配合することが可能になっています。
また、化粧品では、EGFは「ヒトオリゴペプチド-1」と表記されて配合されていることが多く、
FGFは「ヒトオリゴペプチド-13」と表記されて配合されていることが多くなっています。
化粧品で取り入れる際には、「ヒトオリゴペプチド-1」、「ヒトオリゴペプチド-13」と表記のあるものを選ばれるようにし、できれば両方配合されているものがおすすめです。
そしてそんなEGFやFGFが配合されているものとしては、
・美容液
・乳液
・クリーム
・フェイスマスク
・オールインワンゲル
・目元、口元用クリーム
などがあります。
クリニックで補給
このようなEGFやFGFは、医療機関や美容クリニックで取り入れることも可能となっています。
特にFGFは、真皮に直接与えることでより高い美容効果、エイジングケア効果が得られることから、注射により補給したり、
近年では、「無痛導入法(エレクトロポレーション法)」といって、注射など直接肌に施術を行うことなく、電気刺激によってEGFなどの有効成分を肌へと補給する方法がとられているクリニックもあります。
こちらなら痛みを伴うことなく、また肌を傷つけることなく安心して施術が受けられるようになっています。
サプリメントで補給
最近ではサプリメントにEGFやFGFが配合されているものもあります。
これはEGFにもFGFにも、経口によって摂取することでも効果が発揮できると認められているからで、
他にも、EGFやFGF配合とあるサプリメントでいいものが見つからない場合には、プラセンタにもEGFやFGFが豊富に含まれているので、プラセンタ配合のサプリメントを取り入れてもいいでしょう。
6.EGF、FGFに危険性や注意点はある?
では、そんなEGFやFGFには危険性などはないのでしょうか。
一般的にはそのどちらも安全性の高い成分とされていて、直接肌へと塗布しても、刺激の少ないものとなっています。
そんな安全性は、実際にやけどや傷などの治療にも使われていることからもわかります。
ただ、これはどんな美容成分にも共通して言えることだと思うのですが、全ての人に安全で、アレルギーなどが起こらない成分というものはなく、EGFやFGFにも同じことが言えるでしょう。
特に、肌が敏感な方やアレルギーをお持ちの方、肌荒れをしている方などは使用の際には注意が必要で、
初めての化粧品を使う場合には、あらかじめ目立たない箇所の肌でパッチテストを行うことをすすめします。
7.FGFには育毛効果も?
FGFは、23種類のファミリーを形成する成分でもあり、FGF-1~FGF-23までが存在します。
その中でも、FGF-7には、毛母細胞という、頭皮を構成する細胞の一種で、発毛を司る細胞を活性化するといった働きも認められています。
さらに、毛母細胞の増殖や分裂も促すといった働きもあり、丈夫な髪の毛が育つ頭皮環境、健全な発毛といった効果も期待できるようになっています。
また、FGF-1やFGF-2には、そのような直接的な育毛効果はないものの、頭皮の細胞内にももちろん繊維芽細胞は存在し、
そんな繊維芽細胞の働きを活発化したり、そのことで頭皮の弾力やハリ、潤い、若々しさも保たれるようになり、
結果的に、健康的な頭皮環境、髪が育つ環境にも整えられるようになります。
このようなFGFの育毛効果からスカルプシャンプーや育毛剤などの配合されているものも増えています。
8.まとめ
いかがでしたか?
最近では、EGFやFGFが配合されたスキンケア用品なども増えていて、細胞の生まれ変わりを活性化する成長因子やグロースファクターも注目されています。
そして実際にEGFやFGFは、肌のターンオーバーに働きかけて、促進し、肌の成長や修復、再生を促してくれるものでもあるんですね。
そのことで、肌にハリや弾力が生まれたり、透明感が生まれたり、
年齢とともに気になる肌のたるみやハリ不足、小じわやくすみ、肌荒れなどの改善にも効果的なんですね。
今では、美容液や化粧水などでも手軽に補給することができるようになっていますので、いつまでも若々しい素肌を保っていくために、毎日のスキンケアに上手く取り入れてみたいものです。
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