まるで粉雪?肩に積もるフケに、辛い頭のかゆみをセルフケアで改善させる方法

いつの間にか溜まってしまうフケ、辛い頭のかゆみの原因は様々あって、例えば、頭皮の乾燥、逆に、頭皮の皮脂が過剰になって、脂っぽくなることでもフケやかゆみの原因となってしまいます。

さらに、マラセチア菌の繁殖による脂漏性皮膚炎といった皮膚疾患の可能性もあったりします。

今回はそんなフケやかゆみについて、その原因やセルフケアでできる改善法、対処法などを詳しくご紹介してみたいと思います。

1.フケは誰にでもある?

フケに悩む女性

人の肌が日々ターンオーバーを繰り返し、生まれ変わっているのと同様に、頭皮も生まれ変わりを繰り返し、そのたびに古い角質が生まれます。

そんな古い角質がフケとなり、誰にでも生じるものです

ただ、健康的な頭皮の場合には、そんなフケも極小さなもので、目立つことなく、自然と剥がれ落ちて、すぐに洗い落とすことができるために、全く気にならないものでもあります。

しかし、何らかの原因で、頭皮のターンオーバーが乱れたり、頭皮環境が悪化することにより、フケが大きくなったり、自然とはがれずに、頭皮や髪に張り付いて、目立つようになってしまいます。

それがいわゆる、気になるフケになるんですね。

2.フケにも種類がある?

フケといっても一種類ではなく、大まかに分けると二種類のものがあります。

それは、

●脂性のフケ

地肌の古い角質と、酸化した皮脂や汗、ほこり、汚れなどが混ざり合ったフケです。

どちらかというとべとべとと湿気を伴ったフケであり、また、白色や、やや黄色みがかった色をしているものもあります。

大きさも比較的大きいものも多く、塊となって落ちることもあり、また、べたべたとしているので、頭皮や髪にはりついてしまうこともあります。
●乾燥性のフケ

頭皮の乾燥により角質が十分に育ちきることがなく、未熟な角質細胞のままで剥がれ落ちてしまい、それが原因となってできるフケです。

そんな乾燥フケはどちらかというと、細かくて、パサパサ、カサカサと乾燥していて、白っぽいものがほとんどです。

頭皮や髪にはりつくといったことはなく、パラパラと肩などに落ちてしまうことも多いフケです。

3.脂性フケ(ベトベトとしたフケ)の原因とは?

ベトベトとした脂性フケの原因として考えられるのが、

・過剰に皮脂が分泌される脂性肌
・洗髪が十分ではない
・すすぎ残しがある
・洗髪しすぎてしまって、頭皮が乾燥し、そのことで過剰に皮脂が分泌されてしまっている
・脂漏性皮膚炎などの皮膚の病気(マラセチア菌などの増殖)

といったことが挙げられます。

4.脂性フケを改善させるには?

そんな脂性フケを改善させるためには、

●シャンプーの頻度を見直してみる

●シャンプーが少ない場合には多くしてみる

もし、脂性フケが多い方で、シャンプーの回数が少ない場合には、回数を多くしてみると改善されるかも知れません。

今までに2日や3日に1回程度であれば、毎日シャンプーをしてみるのもいいかもしれません。

逆に、毎日一生懸命シャンプーをされている方の場合には、シャンプーのしすぎで頭皮が乾燥してしまい、そのことで過剰に皮脂が分泌されてしまっていることも考えられますので、

頻度が多い場合には、シャンプーの回数を減らしてみてもいいかもしれません。

●シャンプーの仕方、すすぎ方を変えてみる

●たっぷりの泡で地肌を洗い、
●ぬめりがなくなるまできちんとすすぐ

シャンプーをすすぐ女性

シャンプーで汚れをきちんと落としきれていなかったり、すすぎが足りないことも原因として考えられます。

シャンプーは、しっかりと泡立てて、地肌にもきちんと泡が行き渡るようにし、指の腹で優しくマッサージするようにきちんと汚れを落としてあげるようにしましょう。

そして、すすぎもしっかりと行い、髪のぬめりがなくなるまで、すすいであげるようにしましょう。

●シャンプーを変えてみる

シャンプーには、

・高級アルコール系のシャンプー

一般的に市販されている多くがこの高級アルコール系のシャンプーで、ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Naなどが配合されているもの。

・アミノ酸系シャンプー

高級アルコール系のシャンプーよりも使い心地がマイルドで、地肌にも優しくなっており、ココイルやグルタミン酸などが配合されているもの。

・石けん系シャンプー

洗浄成分に石けん素地が使用されているシャンプーで、高級アルコール系のシャンプーよりは洗浄力は劣るものの、アミノ酸系よりは洗浄力が高く、皮脂は取り去ってくれる。

といった種類があります。

脂性フケが気になる方で、高級アルコール系のシャンプーを使用している場合には、皮脂を強力に取りすぎてしまっていたり、シャンプーに含まれる成分が刺激になってしまっている場合がありますので、

それよりもマイルドで低刺激なアミノ酸系や石けん系のシャンプーに変えてみるのもいいかもしれません。

逆に、今までアミノ酸系のシャンプーを使用してきたといった場合には、洗浄力が弱いために、皮脂や汚れがきちんと落としきれていないことも考えられますので、

高級アルコール系のものにするか、刺激が気になる場合には、石けん系のシャンプーにされるのもいいかもしれません。

●シャンプーした後はドライヤーでよく乾かす

●地肌をきちんと乾かすことで、菌の繁殖を防ぐ

髪や地肌が塗れたまま眠ってしまうと、そのことにより菌が繁殖しやすくなって、頭皮に刺激になってしまうことがあります。

シャンプーした後は、タオルドライだけで済ませるのではなくて、ドライヤーできちんと乾かすようにしましょう。

髪はもちろんですが、頭皮にもしっかりと風を当てて、頭皮もきちんと乾かすようにしましょう。

5.乾燥フケ(パサパサとしたフケ)の原因とは?

パサパサとした乾燥したフケの原因として考えられるのが、

・元々皮脂の分泌量が少ない、乾燥肌
・洗髪のしすぎ、そのことによるバリア機能の低下
・パーマやカラー剤による刺激
・加齢

といったことが挙げられます。

6.乾燥フケを改善させるためには?

このようなパラパラとした細かい乾燥フケを改善させるためには、

例えば。

●シャンプーの回数を減らしてみる

シャンプーを毎日されている方で、このような乾燥フケが多いといった方は、やはり洗いすぎていることが原因になっていることが多いようです。

特に女性の場合、男性と比べても皮脂量が少ないので、毎日シャンプーする必要はないといわれています。

ですから、2日に1回や、3日に1回など、シャンプーの頻度を減らしてみることで改善されるかもしれません

●シャンプーを変えてみる

●低刺激で洗浄力がマイルドなアミノ酸系に変えてみる

先にもある通りに、シャンプーには、高級アルコール系のシャンプーに、アミノ酸系シャンプー、石鹸系のシャンプーなどがあり、

もし、高級アルコール系のシャンプーを使用されているのであれば、洗浄力が強すぎるために、必要な皮脂までも取り去ってしまい、そのために頭皮が乾燥してしまっているのかもしれません。

その場合には、洗浄力が緩やかで、低刺激なアミノ酸系シャンプーに変えてみてもいいかもしれません。

●頭皮を保湿する

頭皮の乾燥によってパラパラとしたフケが増えてしまっている場合には、頭皮をローションなどで保湿してあげることも有効でしょう。

●頭皮用ローションがおすすめ

頭皮用の保湿ローション
(出典:キュレル頭皮保湿ローション)

使用するローションは、顔用のローションを使うよりも、今では頭皮用に作られた保湿ローションがありますので、そちらを使用する方がいいでしょう。

頭皮用のローションの場合、頭皮の皮脂や水分バランスに近い成分が配合されているものが多くなっていて、デリケートな頭皮に安心して使えるものが多くなっています。

●顔用ローションの場合、低刺激なものを

また、顔用のローションでもいいのですが、その場合には、できるだけ防腐剤などの添加物が少なく、低刺激な処方のものを選ぶようにしましょう。

顔用のローションの場合、アルコールなどが配合されているものもありますので、そのような刺激の強いものは避けるようにし、

保湿成分についても、セラミドやヒアルロン酸などの、高保湿で、低刺激な保湿成分がおすすめですね。

7.そのフケ、生活習慣が原因になっていることも?

シャンプーの頻度やシャンプーの仕方、あるいは使用しているシャンプー剤などが原因となっていることも多いんですが、

毎日の生活習慣が意外と大きく関わっていることもあります。

例えば、

●ストレス

ストレスがたまってしまうことにより、自律神経の乱れを招いてしまい、

自律神経が乱れることにより、肌の新陳代謝、ターンオーバーにも乱れが生じてしまうことになります。

頭皮ももちろん皮膚の一部でもあり、日々、ターンオーバーを繰り返しているものでもあることから、

それが乱れることにより、本来なら自然と剥がれ落ちるはずの古い角質が剥がれ落ちることなく、フケとして頭皮に溜まってしまうことになります。

●睡眠不足

睡眠不足の女性

睡眠不足によっても、肌のターンオーバーが乱れてしまい、頭皮の生まれ変わりの機能が低下してしまうことになります。

そのことでフケがたまってしまう原因となることがあります。

●ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスが乱れることによってもやはり、自律神経の乱れを招いて、肌のターンオーバーが低下してしまうことがあります。

また、ホルモンバランスが乱れることにより、肌が乾燥しやすくなったり、逆に、過剰な皮脂の分泌を招いて、肌が脂っぽくなったりすることもあり、

乾燥フケ、脂性フケの両方の原因になることもあります。

●偏った食事、栄養バランスの悪い食事

偏った食事、栄養バランスの悪い食事を続けることは、お肌にも悪いのはもちろん、頭皮にも悪く、

頭皮にきちんと栄養が行き渡らずに、頭皮環境の悪化を招いてしまいます

●脂っこい食べ物、塩分、香辛料は過剰な皮脂の原因にも

脂肪分の多い食べ物

特に、脂肪分の多い肉類や揚げ物などの脂っこい食事の摂りすぎは過剰な皮脂の分泌を招いてしまい、脂性フケの原因となってしまいます。

また、塩分や辛い食べ物、香辛料も頭皮へと刺激を与えてしまいますし、スナック菓子やファーストフードなどの食べすぎもまた、脂性フケの原因となってしまいます。

できるだけ、野菜も多く取り入れながら、良質のたんぱく質に、油も良質の油を取り入れて、バランスのよい食事を心がけるようにしましょう。

●過度なダイエット

食事の量を極端に減らす過度なダイエットもまた、頭皮へと必要な栄養が行き渡らなくなり、頭皮環境の悪化を招いてしまいます。

特に、頭皮の生まれ変わりの機能を低下させたり、頭皮の乾燥も招いて、乾燥フケの原因となってしまうことがあります。

さらに、このような栄養不足の状態が続くと、より頭皮環境が悪化して、抜け毛や薄毛の原因にもなってしまいます。

●喫煙

喫煙をすることによって、体の血流が悪くなってしまいます。

そのことにより、頭皮への血流も悪くなり、頭皮へ栄養が行き渡らなくなってしまいます。

そうなると頭皮のターンオーバーも乱れてしまって、フケの原因になることがあります。

また喫煙はホルモンバランスの乱れも招いてしまって、より頭皮の環境を悪化させてしまいます。

●紫外線

意外かもしれませんが、紫外線もフケの原因となることがあります。

紫外線を浴びることにより、肌は乾燥状態になるのですが、頭皮も同様で、頭皮の乾燥を招いて、乾燥フケの原因となってしまいます。

また、紫外線は皮膚を酸化させて、老化を進めたり、バリア機能の低下も招いてしまうものでもあり、頭皮の老化の原因ともなってしまうものでもあります。

●頭皮にも紫外線対策を

そのために、外出時には帽子をかぶるようにしたり、日傘などで、頭皮も守るようにしましょう。

このように、日ごろの生活習慣がフケの原因となっていることも多く、こういった原因を取り除いて、生活習慣を正してあげることによって意外と簡単に改善されたという方も多いようです。

8.頭のかゆみの原因は?

頭のかゆみに悩む女性

フケも嫌なものですが、それと同じくらいに困るのが頭のかゆみです。

フケと同時に頭のかゆみが起こることも多くて、この両者にはその原因として共通していることも多いようです。

頭のかゆみの原因として考えられるのが、

●洗いすぎ

シャンプーのしすぎ、洗いすぎてしまうことによって頭皮が乾燥してしまい、必要な皮脂までも取り去ってしまい、バリア機能も低下して、そのことによって頭がかゆくなってしまうことがあります。

●洗髪不足

逆に、洗髪不足によって、余分な汚れや皮脂が落としきれずに、毛穴に詰まって、それが刺激になったり、

細菌や雑菌が繁殖してしまうこともあり、かゆみの原因となってしまうことがあります。

●誤った洗髪の仕方

例えばシャンプーの時に、爪を立てて洗ったり、ごしごしと強い力で洗ってしまうなど、誤った洗髪の仕方によって、頭皮が傷ついてしまい、かゆみを引き起こしてしまうことがあります。

●紫外線やカラーリング剤などの刺激

紫外線を浴びすぎてしまったり、カラーリングやパーマ剤などが刺激となって、頭皮が炎症してしまったり、かぶれてしまって、それが原因でかゆくなることもあります。

9.かゆみとフケには深い関係がある?

このように、フケと頭のかゆみにはその原因が似通っていて、また、フケと頭のかゆみにはそれぞれで関わりあって起こってしまうこともあります。

例えば、フケが頭皮にたまってしまうことによって、それが刺激になって頭がかゆくなることもありますし、

また、頭をかかなければフケが気になったりすることはないんですが、

かいてしまうことによって、さらにフケが出てしてしまうこともあります。

ですから、フケを改善させることによって頭のかゆみも治まったり、かゆみが治まることでフケも気にならなくなったりすることも多いんですね。

10.今一度正しいシャンプーを見直そう

そんなフケや頭のかゆみを防ぐためにも、今一度正しいシャンプーの仕方を見直してみる必要もあるでしょう。

それが、

①シャンプーをする前に、まず、乾いた髪の状態でブラッシングしましょう。

シャンプーをする前には必ずブラッシングをするようにし、

このブラッシングによって、絡まりをほどきながら、髪についた汚れやほこり、ゴミなども取ることができるようになります。

②次に、予洗いをします。

お湯だけで、髪と頭皮を濡らすようにして、お湯の温度は38度くらいのぬるま湯、時間にして1分程度、さっと濡らすのがおすすめです。

髪と頭皮が濡れることによりシャンプーの泡立ちもよくなりますし、

この予洗いによって、髪の汚れや頭皮の汚れの大半は落とすことができるようになります。

③次に、シャンプーをします。

●指の腹を使って、下から上へ優しく洗う

シャンプーをしている様子

シャンプー剤を適量手にとって、水を含ませながら手のひらでたっぷりと泡立てます。

この時、直接シャンプーを付けるのではなく、十分に泡立ててから頭に泡を乗せるようにしましょう。

そして、指の腹で、優しい力でマッサージするように洗っていくようにします。

下から上へ、頭の後ろから、頭の両脇、頭頂部にかけて洗うようにし、

洗う時には、決して爪を立てたり、ゴシゴシと力いっぱいに洗うようなことはしないで、優しい力で洗うようにします。

力が入りすぎてしまう場合には、親指以外の、人差し指から小指までの4本の指で洗ってみるのもおすすめです。

④次にすすいでいきます。

予洗い同様に、38度くらいのぬるま湯で、今度はしっかりとすすいでいくようにしましょう。

時間にして2分程度かけながら、泡やシャンプーのぬるつきがなくなるまでしっかりとすすぐようにします。

⑤最後に、タオルとドライヤーで髪を乾かす

シャンプーの後は、まずはタオルドライで、ある程度水気をとってあげるようにします。

タオルドライで乾かす際にも、地肌をゴシゴシ力任せにふくようなことは、地肌を傷めてしまうだけですので、やめましょう。

できるだけ優しい力で、押さえるようにしながら水気をとっていきます。

●タオルドライの後は、ドライヤーで頭皮を乾かし、清潔に保つ

ドライヤーで髪を乾かす様子

タオルドライの後は、ドライヤーで乾かすようにしましょう。

ドライヤーの際には、熱ではなく、風で乾かすようなイメージで、頭や髪から20センチ程度はドライヤーを離して、乾かしていきます。

まずは、頭皮から乾かすようにして、乾かしにくい根元の部分は優しく髪をかきあげながら、しっかりと風を当てて乾かすようにすしましょう。

8割ほど乾いたと思えるところで、温風から、冷風に切り替えて、最後は冷風で乾かすようにします。

この時も頭皮はしっかりと乾かすようにしましょう。

最後に冷風を当てることにより、水分で開いてしまっていた髪のキューティクルも引き締めることができ、美しい髪のためにも効果的となっています。

また、頭皮が半乾きの状態のままだと、頭皮で細菌が繁殖してしまい、よりフケやかゆみを悪化させてしまうこともありますので、

タオルドライだけで済ませるのではなく、ドライヤーを使って乾かすようにしましょう。

11.それでもよくならない場合には…?

このように、フケや頭のかゆみを改善させる方法はたくさんあって、セルフケアでも十分に可能になっているのですが、

これらを試してみても、なかなかよくならないといった場合には、

例えば、マラセチア菌の繁殖による脂漏性皮膚炎や頭部白癬、乾癬、アトピー性皮膚炎、シラミなどの寄生虫といった疾患の恐れもあります。

そのような場合には、皮膚科での受診、治療をおすすめします。

12.まとめ

いかがでしたか?

フケや頭のかゆみって本当に嫌なものですよね。

髪にフケがついていて、それが目立ってしまっていたり、いつの間にか肩にフケが溜まってしまっていて、恥ずかしい思いをしたり、

ふと頭がかゆくなって、我慢ができなくなって、かけばかくほど、さらに頭がかゆくなってしまったり…。

それにかくことで余計にフケが出てしまうなんてこともあったりと、そうなると本当に悪循環ですよね。

でもそんなフケやかゆみには様々な原因があって、シャンプーの仕方だったり、回数だったり、使っているシャンプーが合っていなかったりと、

さらに、食事や睡眠、ストレスなど、生活習慣にも原因があったりと、

それらを一つ一つ見直してみることでも、フケやかゆみを改善できたり、防ぐこともできるんですね。

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