女性ホルモンを増やすのにおすすめな栄養素と食べ物、飲み物とは?

女性ホルモンの分泌というのは、加齢や生活習慣などの乱れによってそのバランスが崩れやすく、それが様々な不調につながってしまいます。

逆にホルモンバランスが整っていることで、若々しさや美肌、健やかで元気な毎日も過ごすことができ、女性の健康や美にとってホルモンバランスは欠かすことができない要素です。

今回は、そんな女性ホルモンの分泌を促したり、代謝をよくてくれる栄養素や食べ物、飲み物について、詳しくご紹介してみたいと思います。

1.女性ホルモンの分泌を促す栄養素や食べ物は?

食事を摂る女性

女性ホルモンの分泌を整ったり、健やかなバランスを保つためにもぜひ積極的に摂りたい栄養素としては、

・大豆イソフラボン
・ビタミンE
・ビタミンB6
・たんぱく質
・亜鉛

といったものが挙げられます。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボン豊富な大豆

●女性ホルモンに似た働きで美肌、老化防止にも

大豆イソフラボンには、女性ホルモンの一種であるエストロゲンと似た働きがあることがわかっており、そのために“植物エストロゲン”とも呼ばれるほどです。

そのことによって、女性ホルモンの減少を補うことができるようになり、ホルモンバランスを整えてくれるようになっています。

特に、女性ホルモンの減少やバランスの崩れが原因となって起こる更年期障害などの症状の緩和や軽減にも効果的とされていますし、

老化防止や美容、美肌の維持にも優れた栄養素となっています。

大豆イソフラボンが含まれる食べ物としては、

大豆、お豆腐や納豆などの大豆製品、豆乳 などがあります。

※ただ大豆イソフラボンは摂り過ぎには注意が必要な成分でもあり、1日の摂取量の目安としては、70~75mgと定められています。

これは、お豆腐であれば約300g、納豆であれば、約2パック分、豆乳であれば200mlのパック2つ分の量となっています。

これらの食品を組み合わせて摂取する場合や、サプリメントなどでも大豆イソフラボンを補っている場合には、摂取量にも注意しましょう。

ビタミンB6

●エストロゲンの代謝を促進

ビタミンB6には、エストロゲンの代謝へと作用し、それを促してくれるという働きがあります。

そのために、摂取することによってホルモンバランスも健やかに維持できるようになっていて、

特に、生理前のイライラや倦怠感、腰痛といったPMS(生理前症候群)を和らげてくれるといった効果も期待できるようになっています。

ビタミンB6が含まれる食べ物としては

カツオ、マグロ、サンマ、鶏や豚、牛のレバー などがあります。

ビタミンE

●ホルモンの分泌を司る脳下垂体や卵巣を健やかに保つ

ビタミンEには、女性ホルモンの分泌を司る脳下垂体や卵巣に働きかけて、その分泌を健全な状態に保ってくれるという作用があります。

ホルモンの分泌をコントロールするといった作用もあり、

さらに、プロゲステロンという女性ホルモンの材料ともなる栄養素でもあり、女性ホルモンのバランスのためには非常に重要なものとなっています。

●血行不良や冷えを防ぐ効果、老化防止効果も

ビタミンEは、他にも、血行促進効果に優れていることから、ホルモンバランスの乱れの原因となる血行不良や冷え性の改善、予防にも効果的となっています。

さらに、優れた抗酸化作用もあり、老化防止、アンチエイジングにも効果的で、そのことから“若返りのビタミン”とも呼ばれているほどです。

ビタミンEが含まれる食べ物としては

アーモンドやピーナツ、カシューナッツなどのナッツ類、カボチャやブロッコリーなどの緑黄色野菜、うなぎ などがあります。

たんぱく質

●女性ホルモンを作り上げる材料となる栄養素

たんぱく質豊富な食材

たんぱく質は女性ホルモンの材料となる栄養素でもあることから、やはり、女性ホルモンの分泌を促し、ホルモンバランスを整えるためには必要不可欠な栄養素です。

また、筋肉や皮膚、骨、内臓などもたんぱく質でできており、当然、卵巣もたんぱく質でできています。

そのために、たんぱく質をきちんと摂取することによって、しっかりと卵巣も女性ホルモンも作り上げられ、そのどちらも健やかに保つことができるようになります

たんぱく質を含む食べ物としては、

豚肉、鶏肉、牛肉などの肉類、魚介類、大豆、大豆製品、卵 などがあります。

亜鉛

●2種の女性ホルモンに働きかける

亜鉛が豊富な牡蠣

亜鉛には、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類の女性ホルモンに働きかけて、

分泌を促し、ホルモンバランスを整えてくれるという働きがあります。

さらに亜鉛は、女性ホルモンの分泌に必要となる補酵素の材料になる栄養素でもあることから、より健やかなホルモンバランスの維持に効果的な栄養素となっています。

特に生理不順やPMS(生理前症候群)、更年期障害といった症状の緩和や改善、予防といった効果、また、不妊症の改善にも効果的とされています。

他にも亜鉛には、老化防止や肌の弾力を保つといった効果、毛髪を健全に保ち、抜け毛や白髪の予防といった効果も期待できるようになっています。

亜鉛を含む食べ物としては、

牡蠣、豚レバー、卵黄、ごま、チーズ、アーモンド、抹茶 などがあります。

2.ホルモンバランスを整えるのに特に食べたい食材とは?

女性ホルモンの代謝や分泌を促したり、ホルモンバランスを整えるのに特に摂りたい食材ににはどのようなものがあるのでしょうか。

アボカド

アボカド

アボカドには、ホルモンバランスを整えるのに効果的なビタミンB6やビタミンEも豊富に含まれ、

他にもビタミンCやβカロテン、葉酸、鉄分やカルシウム、カリウムといったビタミンやミネラルに、

脂質も含まれているのですがそのほとんどがオレイン酸やリノレン酸などの健康によいとされる不飽和脂肪酸となっています。

さらに、そのような不飽和脂肪酸などの良質な脂質というのは、ホルモンの材料となり、ホルモンの質を高めてくれるものでもあります。

またアボカドは、女性のホルモンバランスのために非常によいのはもちろん、肌へとハリやツヤを与えてくれるといった美容効果に、優れた抗酸化作用で老化防止、若々しさにも効果的で、まさに女性に嬉しい食材となっています。

ナッツ類

ナッツ類

アーモンドやカシューナッツ、くるみ、ピーナッツなどのナッツ類にはビタミンEが豊富に含まれています。

そんなビタミンEには、脳下垂体や卵巣へと働きかけて、ホルモンの分泌を健やかに整えてくれる効果があり、女性ホルモンの分泌に効果的となっています。

また、自律神経を整えてくれる効果もあることから、よりホルモンバランスを正常化するのに効果的とされています。

抗酸化作用も高く、ナッツ類の皮の部分にもまた抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれていることから、老化防止や美肌にも効果的となっています。

大豆製品(お豆腐や豆乳、納豆など)

お豆腐と大豆

お豆腐や豆乳、納豆などの大豆製品には大豆イソフラボンが豊富に含まれています。

先のとおりに大豆イソフラボンにはエストロゲンと似た働きがあることから女性ホルモンの働きを助け、ホルモンバランスを健やかに整えてくれるようになっています。

生理に関する諸症状や更年期障害などの女性特有の辛い症状の緩和や予防にも効果を発揮してくれる優れた食材でもあり、さらに、老化防止や美肌効果もあることから女性に嬉しい食材となっています。

また、低カロリー、高たんぱくであることから健康によく、積極的に取り入れたい食材となっています。

※ただ大豆イソフラボンは過剰に摂取すると逆効果になってしまうこともありますので、摂取量には注意する必要があります。

マグロやカツオ、サンマなどの青魚

カツオ

マグロやカツオ、サンマなどの青魚にもまた、エストロゲンの代謝を促して、ホルモンバランスを整えてくれるビタミンB6が豊富に含まれています。

さらに青魚にはDHAやEPAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、このような不飽和脂肪酸は女性ホルモンの原料ともなる脂質であります。

また、青魚に含まれるたんぱく質は良質なたんぱく質であり、これもまた女性ホルモンの原料となって、女性ホルモンの質を高めてくれるといった効果も得られるようになっています。

カボチャ

カボチャ

カボチャにもまた、女性ホルモンの代謝をよくして、健やかなホルモンバランスを維持してくれるビタミンEが豊富に含まれています。

ホルモンの分泌を健全に保ってくれるといった効果も得られるようになっていて、より効果的で、

カボチャには他にもβカロテンやビタミンC、食物繊維やカリウムなども豊富に含まれています。

そのために、健康維持や美容、美肌、便秘予防、デトックスといった効果もあり、女性に嬉しい食材となっています。

キャベツ

キャベツ

キャベツには、ボロン(ホウ素)と呼ばれる栄養素が含まれています。

そんなボロン(ホウ素)には、エストロゲンの分泌を整えたり、エストロゲンの血中濃度を高めてくれるといった作用があり、

他にも大豆イソフラボン同様に、エストロゲンと似た働きがあることもわかっています。

そのためにキャベツもまた女性ホルモンのバランスを整えるのには非常に効果的な食材であり、

低カロリーで食物繊維も豊富なことからやはり女性に嬉しい食材となっています。

ただ、ボロンは熱に弱いために、ホルモンバランスのためには、加熱調理よりも、サラダなどで、生食で食べるのがおすすめです。

卵

卵には、ビタミンCと食物繊維は含まれていないものの、

それ以外のビタミン、ミネラルはほぼバランスよく含まれていて、まさに栄養素の宝庫ともいえる食材となっています。

女性ホルモンの代謝をよくしてくれるビタミンB6にビタミンE、亜鉛も摂ることができるようになっていますし、

女性ホルモンの元となるたんぱく質、こちらも女性ホルモンの材料となってくれる良質のコレステロールも含まれていて、女性ホルモンの質を高めるのにも効果的となっています。

良質な油(脂質)

良質な油

女性ホルモンというのはたんぱく質とコレステロールでできています。

またコレステロールは、脂質(油分)を摂ることによって、体内でコレステロールへと変化します。

そのために、女性ホルモンを作り上げ、分泌を促すためには油を摂ることも必要となります。

そして油を摂取するのであれば、健康のためにも良質な油を摂取するようにしましょう。

例えば、不飽和脂肪酸を豊富に含むオリーブオイルや亜麻仁油、ココナッツオイル、あるいは、ナッツ類や卵などからも良質な脂質を摂ることができるようになっています。

3.基本は、バランスの取れた食事をする

栄養バランスのとれた食事

このように女性ホルモンの分泌を促したり、ホルモンバランスを整えるのに効果を発揮してくれる食材はたくさんあり、毎日でも取り入れたいものでもあります。

ただ基本的には、これらも取り入れながら、糖質にたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルとバランスのよい食事を心がけるのが最も重要で、

本当に基本的なことなのですが、主食に主菜、副菜と、様々な食材を取り入れながら、バランスのよい食事をすることが健全なホルモンバランスのためにも必要不可欠なんですね。

4.逆にホルモンバランスのために避けたいこととは?

逆に、女性ホルモンの減少につながってしまったり、ホルモンバランスの乱れの原因tなり注意すべきことには一体どのようなことがあるのでしょうか。

●食べすぎに注意

肥満になることで脂肪細胞が増え、そんな脂肪細胞がエストロゲンを急激に、過剰に分泌させてしまうことがわかっています。

もちろんエストロゲンの減少は様々な症状につながってしまうのですが、逆に過剰に分泌されてしまうこともよくなくて、ホルモンバランスも乱れ、それによる生理不順などの不調にもつながってしまいます。

ですから食べすぎには注意しましょう。

●逆に食べなさすぎにも注意

食事を控える女性

また逆に、太ってしまうのが心配だからと、食事の量が少なかったり、

特に、糖質や脂質を減らすことを心がけている方もいらっしゃるでしょう。

そのような制限が適切なものであればいいのですが、それがエスカレートしていって、極端に減らしてしまったり、

過度なダイエットに走ってしまったりすると、体が飢餓状態となり、ホルモンの分泌を減らす原因となってしまいます。

そうなるとやはりホルモンバランスも崩れにつながってしまいますので、必要な栄養素はきちんと摂るようにし、もちろん、糖質も脂質も適切に摂りながら、体を健全な状態に保ちましょう。

●インスタント食品に注意

インスタント食品

インスタント食品には添加物や食塩が多く含まれており、そのような添加物や食塩を摂り過ぎることによって、体内のミネラルバランスが崩れてしまいます。

そのことによりホルモンバランスにも影響が出て、乱れや崩れの原因にもなってしまいます。

またインスタント食品の中には、女性ホルモンの分泌に関わる亜鉛の吸収を阻害してしまうものもありますので、やはり注意が必要です。

●添加物の多い食品に注意

インスタント食品だけではなく、例えばスナック菓子やファーストフード、コンビニやスーパーなどで手軽に買える加工食品などにも添加物が多く使われていますので、やはり摂りすぎには注意しましょう。

できるだけ食べないようにするか、最近では、無添加のものも売られていますのでそのようなものを活用するのもいいでしょう。

●過度なダイエットは避ける

先にもあるように、極端に食事制限をしたり、特に、糖質や脂質をほとんど摂らないなどの過度なダイエットは女性ホルモンの減少を招き、ホルモンバランスを大きく崩してしまうことになります。

そのことによって、やせることはできても、生理不順や無月経、不妊症などのあらゆる症状を引き起こしてしまいます。

ですから過度なダイエットはしないようにしましょう。

ダイエットをするのであれば、必要な栄養はきちんと摂りながら、適切な運動を取り入れ、少しずつ体重を落とす「食べるダイエット」を心がけましょう。

●喫煙、過度な飲酒は避ける

喫煙や過度な飲酒によっても、ホルモンバランスを崩してしまうことがあります。

特に喫煙によって女性ホルモンが減少してしまうことも多く、タバコを吸い始めてから、生理不順になったり、生理痛が重くなったという方も実際に多いようです。

もちろん、喫煙や過度な飲酒は体にも美容にもよくありませんので、避けるようにしましょう。

●冷たい食べ物、飲み物に注意

冷たい食べ物や飲み物にもやはり注意が必要ですね。

夏場なんかは特に冷たい食べ物や飲み物を摂りたくなりますし、もちろん、それが適量であれば問題ないのですが、

体が芯から冷えてしまうほどに食べ過ぎたり、飲み過ぎたりするのはやはりよくありません。

体が冷えることにより、血流が悪くなったり、自律神経の乱れにもつながってしまい、その結果としてホルモンの分泌も鈍らせてしまうことにもなりますので、注意が必要ですね。

5.まとめ

いかがでしたか?

女性にとってホルモンバランスや女性ホルモンの分泌はとても大切で、ホルモンバランスが整っていることによって、若々しさも、美しい素肌も、そして元気で健康的な毎日にもつなげることができるようになります。

でもその一方で、年齢とともにどうしても減ってきてしまったり、ホルモンバランスが乱れやすくなってしまうものでもあり、本当に気になるものですよね。

そんな時に手助けとなってくれるのが、女性ホルモンの分泌を促したり、整えてくれる栄養素や食材です。

もちろん、毎日のバランスの取れた食事が大前提で、その上で、これらの食材を積極的に摂ってあげることによって健やかなホルモンバランスを維持することができるようになるんですね。

こちらでご紹介したものはどれも手軽に取り入れることができるものばかりですので、ぜひ活用してみてください。

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