年齢を重ねるに連れて、自分のにおいが変わってきたり、体臭もきつくなってきたりと、ドキッとすることってありませんか?
これはいわゆる加齢臭というもので、そんな加齢臭は男性だけではなく、女性にもあり、気をつけなければならないものなのですが、
でも、きちんと対策することで抑えることができるものでもあります。
今回はそんな加齢臭について、その原因や対策法、改善法、予防できる食べ物や生活習慣などについて詳しくご紹介してみたいと思います。
1.加齢臭って何?その原因は?
●根本原因は「ノネナール」という物質
若い頃と40代以降では体の匂いが変わることがあり、
若い頃にはなかった、脂臭くて、青臭いニオイがしたりといった匂いに変わってくることがあります。
それがいわゆる「加齢臭」と呼ばれるもので、これは資生堂の研究所により2000年に名づけられたものでもあります。
またその研究によって、その原因が「ノネナール」という物質にあることもわかっています。
そんな「ノネナール」は、皮脂に含まれる脂肪酸が、過酸化脂質や皮膚に存在する常在菌などによって酸化することにより発生するものであり、
そのような加齢臭の原因となる「ノネナール」は、40代以降になると多くなり、60代以降になるとより増加する傾向にあるということです。
2.女性にも加齢臭はある?
加齢臭というと男性というイメージが強く、それは、男性の方が女性よりも皮脂の分泌量が多いこともあり、加齢臭がしやすい傾向にあるからです。
また、女性の場合、女性ホルモンによってにおいが抑えられる傾向にありますので、男性よりも加齢臭も発生しにくいとされています。
ただ、女性であっても、加齢臭と無縁というわけではなく、
特に40代以降になると、女性ホルモンの分泌が減少することもあり、加齢臭の原因である「ノネナール」も発生しやすくなり、においが気になってくる方も増える傾向にあります。
3.加齢臭がしやすい体の場所は?
またそんな加齢臭は、特に、
・耳の後ろ
・首周り
・胸
・脇
・背中
・おへその周辺
といった箇所に発生しやすく、この辺りは皮脂の分泌量が多い箇所でもあります。
また顔でも、特におでこや鼻にかけてのTゾーンもまた皮脂の分泌量が多い箇所であり、加齢臭が発生することがあります。
4.加齢臭を抑える7つの対策
ではこのような気になる加齢臭を抑えるためには、どのようなことを心がければいいのでしょうか。
そのためには、
体、顔をきちんと洗う
非常に単純なことなのですが、加齢臭は分泌される皮脂が酸化することがその主な原因であることから、
やはり毎日体や顔をきちんと洗って、皮脂や汗を落としてあげることが最も確実な方法でしょう。
洗う際にも、こちらも基本的なことですが、きっちりと泡立てて、たっぷりの泡で丁寧に、優しく洗ってあげるようにします。
特に、加齢臭の発生しやすい首周りや胸、脇、背中などは丁寧に洗うようにし、
においが発生しやすいのに、洗い忘れも多い耳の後ろも忘れずに洗ってあげるようにします。
この時、においが気になるからと強い力でごしごしと洗うのはやめましょう。
洗う時は優しい力で肌を傷めないように丁寧に洗うようにし、
また、脱脂力の強い石けんやボディーソープも洗い上がりがすっきりとするので使いたくなるのですが、肌を乾燥させてしまい、より皮脂の分泌が促されてしまうことにもなります。
特に乾燥肌の方は、そのような脱脂力の強いものは避け、できれば、ボディーソープや石けんも保湿成分が配合されているような、保湿力の高いものを選ぶのがいいでしょう。
シャンプーもきちんとする
頭皮も体の中で皮脂の分泌量が盛んな箇所であり、においや加齢臭が出やすい箇所でもありますので、清潔にしておく必要があります。
特に頭からのにおいが気になるといった方であれば、シャンプーも毎日行うことをおすすめします。
体を洗うのと同じで、たっぷりの泡で丁寧に優しく洗うようにしましょう。
洗い残しやすい生え際やうなじの辺りもきちんと洗うようにしましょう。
ただ、においが気になるからと1日に2回も洗ったりするのは、やはり洗い過ぎで、頭皮や髪の乾燥にもつながってしまいますので、
シャンプーは1日に1回にとどめておきましょう。
汗をかいたらこまめに拭く
暑い時期などは特に、汗をかいたらこまめに拭くというのも加齢臭対策として効果的です。
汗自体は加齢臭の原因ではないのですが、そのままにしておいて、時間が経つと酸化してしまい、においの原因となってしまいます。
また汗をかいているということは、それと同時に皮脂も分泌されている可能性も高いことから、その皮脂が加齢臭の原因となることも多いですので、
やはりこまめに拭いてあげるのがいいですね。
衣服はいつも清潔にしておく
着ている衣服に皮脂が付着し、そこからにおいが発生することもあります。
加齢臭の付いた衣服をそのまま着用していることにもなり、さらにその皮脂から雑菌が繁殖してにおいの元になることもあります。
ですから、衣服も毎日取り替えるようにし、いつも清潔なものを着用するようにしましょう。
特に、冬場なんかは、あまり汗もかかないので、立て続けに同じものを着たりすることがある方もいらっしゃるかもしれませんが、
やはりにおいの気になる方はできれば毎日洗濯することをおすすめします。
特に肌に直接触れる肌着などはいつも清潔なものを着用しましょう。
さらに、洗濯の際にも、最近では除菌力、殺菌力に優れた洗剤も多くあり、
においを根本から防いでくれるものもありますので、そのような洗剤を使用するのもいいですね。
食生活を整える
基本的には、糖質にたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルと、バランスのよい食事を心がけられるのが加齢臭を体の中から撃退するのにもいいでしょう。
そのうえで、
●肉類、脂肪分は控える
特に、動物性のたんぱく質は、腸内で悪玉菌へと分解されることも多く、そのことが体臭の原因となることも多くあり、
動物性たんぱく質の代表である肉類を多く食べる欧米の方のほうが、日本人よりも体臭がある方が多いというのはそのことが原因になっていることも多いといいます。
また大腸内での悪玉菌が加齢臭にもまたつながってしまうことも多いので、
日ごろからお肉をよく食べる方で、加齢臭が気になるという方はお肉を控えてみるのもいいでしょう。
たんぱく質はできれば魚介類や豆類などから摂るようにするのもいいですね。
脂肪分の摂りすぎも皮脂の分泌を増やす原因となり、においの原因になる皮脂の酸化も促してしまいますので、
例えば、揚げ物やジャンクフード、バターなど、脂肪分の摂りすぎにも注意しましょう。
●食物繊維を多く摂る
食物繊維には、腸の働きを活性化してくれたり、デトックスを促し老廃物を排出してくれる効果もありますし、
腸内で善玉菌を増やしてくれる整腸作用にも優れていますので、においの原因となる悪玉菌の排出も促してくれるようになっています。
ですから日ごろから食物繊維豊富な食べ物を多く摂ることで、加齢臭対策にもなるでしょう。
特に食物繊維を豊富に含む食べ物としては、ゴボウやブロッコリー、カボチャ、海藻、こんにゃくなどがおすすめです。
●野菜をきちんと摂る
野菜、特に緑黄色野菜を多く摂ることもおすすめします。
緑黄色野菜には、ビタミン、ミネラルも豊富にバランスよく含まれ、
そのようなビタミン、ミネラルには、加齢臭の原因ともなる皮脂の代謝を促してくれたり、酸化を防いでくれる働きがあり、加齢臭対策としても効果的なものとなっています。
また老廃物の排出を促してくれる食物繊維も豊富に摂ることができるようになるんですね。
例えばそのような野菜として、カボチャやブロッコリー、にんじん、ほうれん草などがおすすめでしょう。
●体の酸化を抑える食べ物を積極的に食べる
皮脂の分泌とともに、その皮脂の酸化が加齢臭の原因となることから、体の酸化を防いであげることも、加齢臭対策には効果的です。
そんな酸化を防いでくれる栄養素がビタミンCやビタミンEです。
ですからビタミンCやビタミンEを豊富に含む食べ物を食べることも効果的で、
例えば、アボカドやトマト、ほうれん草、バナナ、キウイ、グレープフルーツ、レモンなどがおすすめです。
他にも、ポリフェノールを豊富に含む食べ物もまた抗酸化力に優れていますので、
例えば、赤ブドウや赤ワイン(レスベラトロールやアントシアニン)、ブルーベリー(アントシアニン)、
緑茶(カテキン)、ごま(セサミン)、トマト(リコピン)、お豆腐などの大豆製品(イソフラボン)といった食品がおすすめですね。
運動や入浴で汗をかく
汗をかくとにおいの原因になってしまうと心配される方もいらっしゃるかもしれませんが、
特に今ではエアコンも普及して、また、運動不足になってしまう方も多いことから、普段あまり汗をかかないという方も増えています。
汗をかかなくなると、汗腺もあまり使われなくなり、
本来なら、汗と一緒に流れ出るはずの老廃物も蓄積されやすくなり、毛穴の皮脂の排出もスムーズに行われなくなってしまいます。
老廃物や皮脂が蓄積することにより、汗をかいた時に、より強いにおいが発生してしまうこともあります。
ですから、日ごろから運動や入浴などによって汗をかいておくことも大切でしょう。
特に、ジョギングやウォーキング、水泳などの有酸素運動は体の酸化を防いでくれる効果もあり、加齢臭対策としても効果的ですし、
5.サプリメントでも加齢臭対策はできる?
サプリメントでも加齢臭対策は可能でしょう。
もちろん基本的にはバランスのよい食事を摂ることが大切ですが、それでも気になる場合には、サプリメントの力を借りるのもいいでしょう。
なかでも、加齢臭対策に効果的なものとしては、
・コエンザイムQ10
・アスタキサンチン
といった有効成分が配合されているものです。
これらの成分には非常に強力な抗酸化作用があり、また食品からだけでは十分に摂取することが難しい成分でもあることから、サプリメントで摂るのが有効とされています。
これらの抗酸化により、においの原因となる皮脂の酸化も防いでくれるようになっていますので、体の内側からケアしてくれるようになっています。
もちろん、抗酸化効果に優れた
・ビタミンC
・ビタミンE
をサプリメントから摂るのも効果的でしょう。
6.困った時はデオドラント、香水に頼ろう
このように、しっかりと適切に体を洗ったり、頭を洗うようにし、
また、においの原因となってしまう肉類や脂肪分の多い食べ物を控え、野菜や抗酸化作用の高い食べ物を多く摂るようにしたり、
さらに、運動などの生活習慣も整えてあげることにより、加齢臭も無理なく、自然と抑えることができるようになり、においにそれほど悩むこともなくなるでしょう。
それでもやっぱり気になる場合には、デオドラントや制汗剤、香水を活用するのもいいでしょう。
今では、殺菌成分が配合されていて、においを根本から抑えてくれるものや、
汗や皮脂を抑えてくれるものなどもあったりと、様々なものが市販されていますので、そのようなものに頼ってみるのも、エチケット対策としてもいいですね。
7.まとめ
いかがでしたか?
年齢を重ねるに連れて、自分の体のにおいが気になってきたり、体臭の感じが変わってきたりすることもあります。
これがいわゆる加齢臭というもので、そんな加齢臭は女性にもあるもので、まさか自分が?とショックだったりもします。
でも、年齢だからとあきらめることなく、きちんと対策してあげることによって、そんな加齢臭を抑えることも十分可能ですし、
食事や生活習慣からでも予防することができるんですね。
それらをきっちりと身に付けて、においに自信の持てる大人を目指しましょう。
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