乳液やクリームには油分が含まれているので、それが毛穴に詰まって、黒ずみや角栓、ニキビの原因になってしまうのでは心配になることもあります。
では実際にはどうなのでしょうか?
今回はそんな乳液やクリームが毛穴に詰まって、毛穴トラブルの原因になってしまうのかどうかについて、
さらに、乳液やクリームを使用する際の注意点や注意が必要な方、乳液やクリームよりも注意が必要なメイクについてもご紹介してみたいと思います。
特に、皮脂が詰まりやすい方や、角栓や黒ずみ、ニキビができやすい方で、化粧品の油分が気になる方はぜひ参考になさってみてください。
1.乳液やクリームは毛穴に詰まる?
●乳液やクリームの役割は失われた皮脂を補うこと
まず乳液やクリームの目的や役割というのは、クレンジングや洗顔などで失われた皮脂を補うことにあります。
毛穴から分泌される皮脂というのは、悪者にされることが多いですが、本来は、肌を保護して、
肌の乾燥を防いだり、外部の刺激から肌を守ったり、バリア機能を正常に保つといった働きをするもので、
健康的な肌のためにも欠かすことのできないものでもあります。
そして皮脂は、クレンジングや洗顔をすることによって、一時的に失われるものであり、
水分が失われた状態のところへ化粧水を補うのと同じように、
皮脂が失われている状態へ、その皮脂の代わりとなる油分を乳液やクリームで補うことができるようになっています。
また、乳液やクリームには、化粧水で与えた水分をその油分で保護して、水分の蒸発を防ぐといった役割もあります。
●角栓や黒ずみの原因は主に皮脂
一方で、毛穴の詰まりや角栓、黒ずみの原因は、主に毛穴から分泌される皮脂です。
通常の肌の状態であれば、毛穴で皮脂が分泌されても、そのまま毛穴から排出されて、肌表面を覆い、毛穴に詰まることはありません。
ただ、例えば、肌が乾燥していることによって、その乾燥を防ぐために皮脂の分泌が必要以上に多くなることもあり、
そのことによって毛穴に皮脂が詰まりやすくなることもありますし、
他にも、脂性肌の方でもともと皮脂の分泌が活発な方や、思春期の方で一時的に皮脂の分泌が過剰になっている方などは毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、
角栓ができやすかったり、その皮脂が酸化して黒ずみになりやすくなります。
そのようなことから、角栓や黒ずみの原因は皮脂がその主な原因であり、
乳液やクリームは成分の構造上、皮脂とは根本的に異なるために、乳液やクリームが毛穴に詰まったり、黒ずみになったりすることもないと考えられます。
2.ニキビができやすくなったりすることは?
では、乳液やクリームの油分でニキビができやすくなったりすることはないのでしょうか?
ニキビの原因は、毛穴の中でアクネ菌という原因菌が繁殖することにより、その部分が炎症を起こし、ニキビとなります。
そのアクネ菌もまた、毛穴で分泌される皮脂が原因となり、その皮脂をえさとして繁殖することになりますので、
やはりその原因は皮脂であり、乳液やクリームの油分は皮脂とは異なるため、ニキビができやすくなるといったことは考えにくいでしょう。
3.ただ注意が必要なことも
このように乳液やクリームを付けることによって、毛穴に油分が詰まり、角栓になったり黒ずみなったりするといったことはないと考えられ、
スキンケアを行う際にも、乳液やクリームは肌の潤いを保つためにも必要であると考えられるのですが、
注意が必要なこともあります。
それが、
洗顔が不足していたり、洗顔方法が間違っていると、乳液やクリームが毛穴に残ってしまうことがあります。
そんな乳液やクリーム自体も、直接ニキビや黒ずみの原因になるわけではありませんが、
ただそれが、長時間、毛穴に残っていた場合には話が違ってきます。
長時間、乳液やクリームの油分が残っていると、油分の酸化がすすみます。
さらにそんな酸化した油分は皮脂と混ざり合い、雑菌の繁殖を促してしまうことがあり、
そのことによってニキビができやすくなったり、角栓につながってしまうことがあります。
例えば、帰宅して疲れているからと洗顔せずにそのまま眠ってしまったり、洗顔自体、あまり泡立てずに適当に行ってしまうなどで、汚れが十分に落としきれていないと、
乳液やクリームがニキビや毛穴のトラブルにつながってしまうこともあるでしょう。
脂性肌の方もやはり注意が必要でしょう。
脂性肌の方はもともと皮脂の分泌が活発であり、毛穴に皮脂も詰まりやすいことから、どうしても角栓や黒ずみ、ニキビもできやすくなるのですが、
そこへ乳液やクリームの油分が足されると、より皮脂と混ざりやすくなってしまいます。
もちろん、1日の終わりにきちんと洗顔で落としてあげることで、乳液やクリーム自体が肌トラブルにつながることはありませんが、
やはり、洗浄不足や誤ったケアなどによって、脂性肌の方は特に、ニキビや毛穴の詰まりにつながりやすくなりますので、より注意が必要といえるでしょう。
使用する乳液やクリームについても、油分の多いクリームを使用することによって、毛穴を刺激しやすくなりますので、
脂性肌の方は、クリームは使用せずに、油分の少ない乳液を使用するようにしたり、
クリームを使うのであれば、油分の少な目のさっぱりしたタイプのものを選ぶようにするのもいいでしょう。
特に、クリームの中には、高保湿のタイプで油分の多いものもあります。
そのようなものはこってりと濃厚なテクスチャのものが多くなっていますので、わかりやすいと思うのですが、
クリーム自体は高い保湿力で、肌の潤いを保って、乾燥からも守ってくれるので、乾燥肌の方の保湿にも適しているといえるでしょう。
ただ、そのような油分の多いクリームは、脂性肌の方や普通肌の方にとってはやはり重いものであり、毛穴に残って、皮脂と混ざりやすくなります。
でもそれも、きちんと落としていれば問題になることもないのですが、落としきれていないと酸化によって毛穴のトラブルにつながってしまうこともあります。
特に脂性や普通肌の方は、自分の肌で、ある程度は潤いも保てることから、そのような濃厚なクリームは必要ないかもしれません。
また同じ理由で、100%オイル成分でできた美容オイルなどもやはり脂性肌の方、普通肌の方は注意が必要ですし、
使用するのであれば、ひどい乾燥がある場合や乾燥が気になる箇所にだけ部分的に使用するというのもいいかもしれません。
4.実はメイクの方が何倍も怖い?
乳液やクリームよりもむしろ、ファンデーションやコンシーラーなどのメイクの方が注意が必要であるといえるかもしれません。
もちろん、先のとおりに、角栓や黒ずみ、ニキビの原因は毛穴から分泌される皮脂であり、
乳液やクリーム同様、ファンデーションやコンシーラーに含まれる油分も直接の原因になるわけではありませんが、
ファンデーションやコンシーラーというのは、肌を美しく見せたり、肌の気になる部分をカバーするという役割上、粒子が細かいものが多くなっています。
そのため、肌へ密着しやすく、毛穴の奥にも入り込んで、詰まりやすくなっています。
もちろん、それも、毎日きちんとクレンジングと洗顔をしていれば、それ自体が毛穴の詰まりやトラブルにつながってしまうこともないのですが、
やはり、クレンジング不足、洗浄不足によって、毛穴に残ってしまうと、皮脂と混ざり合い、酸化してしまって、毛穴トラブルにつながってしまいます。
さらに、乳液やクリームに比べても密着しやすく、毛穴に残りやすくなっていますので、その意味でもメイク料の方が注意が必要であるといえるでしょう。
それを避けるためには、毎日適切にクレンジング、洗顔をして、汚れをきちんと落としてあげること、
また特に、毛穴トラブルになりやすい方は、ファンデーションは、粒子が細かく密着しやすいリキッドやクリームよりも、
落としやすいパウダーを使用するといった工夫をされるのもいいですね。
5.まとめ
いかがでしたか?
乳液やクリームは、化粧水で与えた潤いを閉じ込めて、肌を守ってくれるもので、欠かすことができないんですが、
その一方で気になってしまうのが、油分も含まれていることから、その油分が毛穴に詰まって、毛穴の黒ずみや角栓、ニキビになってしまうのではないかということです。
特に、毛穴が目立っていたり、ニキビができやすいといった方は、それが心配で、乳液やクリームを少なくしたり、化粧水だけで済ませてしまっているといった方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実際にそのような毛穴トラブルの原因になっているのは、毛穴から分泌される皮脂であり、乳液やクリームの成分とは根本的に異なるんですね。
ですから乳液やクリームが直接角栓や黒ずみ、ニキビの原因になることはなく、また、肌を守るという意味からも、スキンケアには欠かせないものでもあるんですね。
とはいえ、まったく安心かといえば、そうではなく、注意が必要なこともあるんですね。
こちらではそんな、乳液やクリームが毛穴の詰まりや黒ずみ、角栓、ニキビの原因になるかについて、
さらに、乳液やクリームを使用する際の注意点などについてもご紹介してみましたので、
きちんと正しく使用しながら、毛穴トラブルも避けて、毛穴レスの素肌を目指しましょう!
よろしければシェアをお願いいたします。