脂性肌、混合肌、インナードライの違いってご存知でしょうか?肌が脂っぽいと脂性肌だと思ってしまいがちですが、実はそうではない可能性もあって、
ずっと脂性肌と思っていたのに、実はインナードライ肌で、そのことで間違ったスキンケアをしてしまっている方も多いといいます。
そこで今回は、脂性肌、混合肌、インナードライのそれぞれの特徴に違い、正しい見分け方や見極め方、
さらに、その原因やスキンケアの仕方、改善の仕方などについても詳しくご紹介してみたいと思います。
顔がテカりやすいとお悩みの方はぜひ参考になさって、本当に肌に合ったスキンケアでテカりやべたつきも改善させましょう!
1.脂性肌(オイリー肌)とは?
脂性肌というのは、通常の肌よりも皮脂の分泌が活発で、そのために、肌全体がべたつきやすく、テカりも目立つ肌質のことです。
皮脂の分泌が過剰であることから、毛穴にも皮脂が詰まりやすく、
そのことで雑菌が繁殖しやすく、ニキビができやすかったり、毛穴の目立ちや黒ずみ、角栓などの肌トラブルに悩みやすい肌でもあります。
2.混合肌とは?
混合肌というのは、おでこから鼻にかけてのTゾーンは脂っぽく、テカりやすい一方で、
頬やあご、目元や口元といったUゾーンは、逆にカサカサと乾燥しやすい肌質のことです。
脂性肌と乾燥肌が混在しているともいえる肌質であり、
Uゾーンは乾燥でキメが乱れやすく、小じわなどができやすい一方で、
Tゾーンは、黒ずみやニキビ、吹き出物ができやすいという厄介な肌質でもあります。
3.インナードライとは?
インナードライというのは、肌の内側はカサカサと乾燥しているのに、肌の表面は脂っぽく、べたつきやすい状態の肌質のことです。
そのため「乾燥性脂性肌」とも呼ばれ、
これは、肌内部が乾燥しているために、本来、肌の表面も乾燥しやすく、そのような乾燥から肌を守ろうと皮脂の分泌が過剰になってしまうことが原因とされています。
肌内部は乾燥しているのですが、脂っぽくなりやすく、
そのことから、脂性肌と同様に、ニキビや吹き出物、毛穴の目立ち、黒ずみもできやすい肌となっています。
4.それぞれの見分け方、見極め方は?
このような脂性肌や混合肌、インナードライ肌は、一見よく似ていることから、その違いがよくわからないといった方も多く、
特に、脂性肌とインナードライ肌は、どちらも肌全体が脂っぽくなりやすいので混同されることも多いようです。
また、自分の肌がどの状態であるかを見極めることができなくて、スキンケアの仕方を誤ってしまっている方もいて、そのことで肌の状態がよくならないという方も多く、
そのようなことを避けるためにもやはり、正しく自分の肌を見極めることが非常に大切になってくることがわかります。
では実際に、それぞれの肌質はどのように見分ければいいのでしょうか?
その見分け方として、例えば、
・肌全体が脂っぽく、べたつきやすい
・肌全体にニキビや吹き出物ができやすい
・肌全体に、毛穴や黒ずみが目立ちやすい
このような状態の肌であれば、
→脂性肌かインナードライ肌のどちらかの可能性が高い
ということになります。
さらに、洗顔後の肌の状態を見てみて、
このような状態であれば、
→脂性肌
(脂性肌は肌の内部、角質層は潤いを保つことができる状態であるため)
このような状態であれば、
→インナードライ肌
(インナードライ肌は肌の内部、角質層が乾燥している状態であるため)
という判断ができます。
またその一方で、
・おでこや鼻などのTゾーン部分は、テカりやすく、べたつきやすい
・Tゾーンに吹き出物やニキビができやすい、毛穴も目立つ
・頬やあご、目元、口元などのUゾーンは乾燥しやすい
さらに洗顔をした後に、
このような状態であれば、
→混合肌
の可能性が高くなっています。
ご自身がどのタイプの肌質かわからない場合には、このようなことを目安にされると良いでしょう。
また特に、洗顔後の肌でみるとよりわかりやすくなっています。
5.原因には共通する点が多い
では、このような脂性肌や混合肌、インナードライ肌の原因としてはどのようなものが考えられるのでしょうか?
それぞれで肌の状態は異なっているものの、それらには共通している原因が多くなっています。
それが、
●誤ったスキンケア
例えば、べたつきやテカりが気になるために、洗顔やクレンジングをしすぎるといった方も多く、
そのことで、肌が乾燥してしまい、その乾燥をカバーしようとさらに皮脂の分泌が過剰になってしまって、
以前は普通肌であったという方も、脂性肌や混合肌、インナードライ肌に傾いてしまうといった方も多くなっています。
また同様に、テカりが気になるので、頻繁に油取り紙などで皮脂を拭き取ったり、毛穴の皮脂や黒ずみが気になるからと、頻繁にピーリングや毛穴パックを行ったりといった、
過剰な皮脂対策や角質対策もまた、肌にダメージを与え、バリア機能を弱めて、より皮脂の分泌を多くしてしまうこともあります。
●ホルモンバランス、自律神経の乱れ
皮脂の分泌を促すのは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」やステロイドの一種である「アンドロゲン」とされていて、
特に、男性ホルモンのテストステロンの分泌が多いことで、皮脂腺が増えたり、皮脂の分泌量も増えるとされています。
女性よりも男性の方が脂性肌の方が多いのはこのためとされていて、
女性でも、例えば、ホルモンのバランスが乱れたり、自律神経が乱れることによって、男性ホルモンの分泌が促されることがあり、
そのことで脂性肌や混合肌、インナードライ肌の原因となってしまうこともあります。
●ストレス
ストレスが溜まってしまうことで、ホルモンバランスも乱れやすくなり、また、自律神経の乱れにもつながりやすくなります。
そのことで、やはり、皮脂の過剰な分泌につながりやすく、肌環境も悪化して、脂性肌や混合肌、インナードライ肌の原因にもなってしまいやすくなります。
●睡眠不足
睡眠不足もまた、身体の機能のバランスを崩す原因となりやすく、ホルモンバランスや自律神経の乱れにもつながりやすくなります。
やはりそのことで、皮脂が過剰になったり、脂性肌や混合肌、インナードライ肌の原因にもなりやすく、
また、睡眠不足が続くことで肌にとっても非常に重要な成長ホルモンが十分に分泌されなくなり、より肌環境の悪化につながってしまいます。
●偏った栄養バランス
偏った食事、栄養バランスもまた、肌の環境を悪化させる原因となり、脂性肌や混合肌、インナードライ肌につながってしまう要因となります。
特に、脂っこい食事が多かったり、辛いものやスパイシーなものをよく食べることによって、皮脂腺が刺激されやすくなり、脂性肌の原因になりやすいので注意が必要です。
●喫煙、飲酒のしすぎ
喫煙や飲酒のしすぎも肌環境を悪化させる大きな要因となります。
喫煙や飲酒のし過ぎにより、ホルモンバランスや自律神経の不調を起こしやすくなり、過剰な皮脂の分泌につながりやすくなることもあり、
また喫煙や飲酒をすることで、体内では、肌にとっても大切なビタミンCやビタミンB群などが大量に消費され、ビタミン不足の状態を招きやすくなります。
そのことからも肌の環境を大きく悪化させてしまうことにもつながってしまいます。
●紫外線
紫外線を浴びることにより当然肌はダメージを受け、また肌の乾燥の原因にもなることから、
そのような肌ダメージや乾燥から肌を守ろうとして、皮脂が過剰に分泌されることもあります。
そのことで、脂性肌や混合肌、インナードライ肌につながってしまうこともあります。
6.脂性肌は生まれつきのことも?
脂性肌の方の場合、先のように様々な原因が考えられるのですが、
なかには、生まれつき脂性肌という方もいて、そのような場合、そのほとんどが遺伝的なもので、
小さな頃から脂性肌で、ニキビもできやすいといった方の場合、
ご両親のどちらか、またご両親のどちらともが、同じように脂性肌でニキビができやすかったということも多いようです。
その一方で、混合肌やインナードライ肌の場合には、このような遺伝の影響というものはほとんどないといわれ、
その原因の多くが、誤ったスキンケアや生活習慣の乱れなどの、後天的なものとなっているという違いがあります。
7.改善させるには?どの肌質も共通するケアとは?
●どの肌質も共通していえるのは保湿が重要
脂性肌、混合肌、そしてインナードライ肌であっても、そのケアで共通していえることは、
きっちりと保湿をすることが大切であるということです。
どのタイプの肌質も、肌が脂っぽくなりやすく、皮脂の分泌も多いので、つい、保湿を怠りがちで、
特に、乳液や保湿クリームには油分が多く含まれるため、べたつきが気になるからと少ししかつけない、あるいは、全くつけないといった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、化粧水で与えた水分を肌内部に保つためには油分が必要であり、
それを叶えてくれるのは乳液やクリームしかないので、脂性肌や混合肌の方であってもきちんとつける必要があるでしょう。
特に、インナードライの方や混合肌の方の場合、肌の乾燥が原因となって、インナードライや混合肌になってしまっているので、
化粧水に乳液やクリームでの保湿が必要不可欠で、
きっちりと保湿をして、潤いが保たれることによって過剰な皮脂の分泌も抑えられ、肌の改善にも導くことができるでしょう。
さらに、共通していえることは、保湿とともに、紫外線対策も必要不可欠であるということです。
紫外線によるダメージやシミやそばかす、くすみの原因になるだけではなく、
肌の老化や乾燥も招き、より脂性肌や混合肌、インナードライ肌を悪化させてしまうことになります。
ですから日ごろから、外出時にはきちんと日焼け止めを塗るようにしたり、UV効果のある化粧下地やファンデーションを塗るようにしたり、
また、日傘や帽子などのアイテムできっちりと紫外線をガードするようにしたりして、肌を守ってあげるようにしましょう。
●洗いすぎにも注意が必要
脂性肌の方、そして、混合肌やインナードライ肌の方も、肌のべたつきや脂っぽさが気になるからと洗顔をしすぎてしまう方も多いでしょう。
特に夏場などは、1日に何回も洗顔したり、ゴシゴシと洗ってしまったり、1回の洗顔も長すぎたりと、
このような過剰な洗顔を繰り返すことによって、やはり肌の乾燥につながってしまい、肌を改善しようと行っていた洗顔でかえって過剰な皮脂の分泌を招いてしまうこともあります。
ですから、洗顔のしすぎには注意して、洗顔時には、Tゾーンなどの皮脂が気になる箇所は少し丁寧に洗いながらも、
洗顔時間も長くなりすぎないようにし、
できるだけたっぷりのきめの細かい泡で、直接肌に手が触れないくらいようにするくらいの気持ちで、優しく洗うようにしましょう。
また回数も、多くても朝と晩の2回でよくて、日中など、脂っぽさが気になった場合には、ティッシュなどで優しく抑える程度にしておきましょう。
●ピーリング、角質ケア、皮脂のケアにも注意が必要
洗顔と同様に、脂性肌の方、混合肌やインナードライ肌の方も、やりすぎてしまいがちなのがピーリングなどの角質ケア、
そして、油取り紙などでの皮脂ケアでしょう。
このような肌質の方の場合、古い角質も溜まりやすく、特に、混合肌やインナードライ肌の方の場合、肌が乾燥していることもあり、毛穴に角質も詰まりやすくなって、
角栓や黒ずみもできやすくなります。
ですから、ピーリングなどの角質ケアで取り除きたくなるのですが、それが過剰になってしまったり、誤った方法で行うとより肌を悪化させてしまいます。
角質ケアのしすぎは肌の乾燥を招くのはもちろん、肌のバリア機能を低下させたり、肌を弱くしてしまうこともありますので、
行うのなら、ピーリングであれば、比較的低刺激なAHAと呼ばれるフルーツ酸が用いられたピーリング剤で行うようにしたり、
その頻度も、月に1,2回ほど、多くても週に1回程度にとどめるようにしましょう。
さらに、肌を摩擦するタイプの角質ケアの場合には、できるだけ優しくこすりながら行うようにしたりと、適切に行うようにしましょう。
また、皮脂ケアについても、やはり皮脂やてかりが気になるからと、1日に何度も油取り紙で皮脂を取るのが習慣になっている方もいますが、
油取り紙は思っている以上に皮脂を吸収し、必要な皮脂までも取り去ってしまやすくなっていますので、頻繁に使用するのはやめて、
できれば、ティッシュなどの方が皮脂を吸いすぎないので、ティッシュで優しく抑える程度にしておくのもおすすめです。
●生活習慣を整える
外側からのケアとともに、生活習慣を整えることも、体の中から肌質を改善させるためには必要不可欠です。
これは、脂性肌や混合肌、インナードライ肌に限らず、どの肌質でもいえることですが、
特に、睡眠不足によって自律神経やホルモンバランスが乱れ、過剰な皮脂の分泌を招いてしまうことがありますので、
睡眠は、適切にきちんととるようにしましょう。
また肌の代謝をよくしたり、老廃物の排出を促すためにも適度な運動や入浴なども大切です。
食生活も、特に、脂っこい食事の摂りすぎや糖質や糖分の摂りすぎは皮脂腺を刺激し、やはり過剰な皮脂の分泌を招いてしまいます。
ですから、脂っこいもの、甘いものの食べすぎは避けるようにし、適度な炭水化物に脂質、そして、きれいな肌を作るたんぱく質もきちんと摂るようにして、
特に、ビタミンやミネラルは、皮脂の代謝も促して、肌のバランスを整えてくれるものでもありますので、
脂性肌や混合肌、インナードライ肌の方も、特に摂りたい栄養素です。
ですから日ごろからビタミンやミネラルが豊富に含まれる食べ物を積極的に摂るようにし、
特に緑黄色野菜を中心とする野菜や海藻類、果物などをきちんと摂るようにしましょう。
8.肌質で改善法が異なることも
●脂性肌は乳液やクリームを少なく
先のとおり、スキンケアでは化粧水を使った後は必ず乳液やクリームを重ねるようにするのがいいのですが、
特に、脂性肌の方の場合には、もともと肌が乾燥しておらず、皮脂の分泌が活発な方もいて、
そのような方の場合、乳液やクリームに含まれる油分によってニキビができやすくなったり、肌荒れしやすくなることもあります。
そのような場合には、乳液やクリームをつける量を調節して、少なくつけるようにするのもいいでしょう。
また、乳液やクリームを少なくつけてもニキビができてしまう場合には、より油分が少ないゲルタイプのものや、
化粧水に乳液、クリームの役割も同時に果たしてくれるオールインワンタイプのゲルなどを使用するのもいいかもしれません。
●混合肌は箇所によってスキンケアを変える
混合肌の方の場合にも、乳液やクリームの油分が肌荒れにつながってしまうこともあります。
そのような場合、混合肌の方であれば、基本的には肌が乾燥状態にあるため、乳液やクリームの量を減らしてしまうと、乾燥をひどくさせてしまいますので、
・皮脂の分泌が過剰になっているTゾーンは薄く塗る
・乾燥しているUゾーンは、普通に塗る
という風に、箇所によってスキンケアを変えてあげるのもいいでしょう。
また、毛穴の角質や黒ずみなどが気になる場合には、
洗顔の時に、Tゾーンは少し丁寧に洗うようにして、他の箇所はさっと洗うようにしたりと、やはり箇所によって変えてもいいですね。
●インナードライは保湿重視
インナードライ肌の方の場合は、べたつきや油分が気になるからと、乳液やクリームを少なくしてしまうとより肌を悪化させてしまうこともありますので、
化粧水の後には、きちんと乳液やクリームもつけるようにし、保湿重視のスキンケアを続けるようにしましょう。
でもどうしてもべたつきが気になったり、油分によってニキビなどが気になる場合には、油分の少ないゲルやオールインワンゲルなどでケアするのもいいですし、
もしそのようなゲルを使うのであれば、特にべたつきが気になる夏場だけにするといった使い分けもいいですね。
9.まとめ
いかがでしたか?
脂性肌に混合肌、そして、インナードライ肌も、皮脂の分泌が過剰になりやすく、肌もべたつきやすくて、一見とても似ていて、どれも同じような肌質だと考えがちですが、
でもそれぞれで肌の状態というのは違っているんですね。
そして、肌が脂っぽくなりやすいと脂性肌だと思ってしまいがちですが、実は一部だけが脂っぽくなる混合肌だったり、
肌の内側が乾燥してしまっているインナードライだったということもあって、ケアの仕方が間違ってしまっていたということもあるんですね。
そうなると肌の改善も遅くなってしまったり、逆に肌の状態を悪化させてしまうこともあります。
それを避けるためにも、自分が脂性肌なのか、そうではなくて、混合肌なのかインナードライ肌なのかをきちんと見極めることが大切で、
こちらでは、それぞれの肌質の特徴やその見分け方、さらに、そのような肌になってしまう原因や正しいスキンケア法、改善させるための方法などについてもご紹介してみましたので、
今現在、肌の脂っぽさやテカり、そのことでニキビや肌荒れに悩まされているという方はぜひ参考になさってみて、
ご自身がどの肌質なのかをきちんと見極めて、それに応じた最適なケアで肌質、肌トラブルをしっかりと改善させていきましょう!
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