妊娠すると肌の感じが変わって、肌荒れしやすくなったり、ニキビができやすくなるのはなぜなのでしょう?
またそんな時の対処やケアはどうすればよくて、さらに、肌荒れ自体を防ぐことは出来るのでしょうか?
そこで今回は、そんな妊娠中の肌荒れやニキビの原因、その改善法や予防法、スキンケアの方法、
さらに、肌荒れを防ぐために日常でも気をつけたいポイントなどについて詳しくご紹介してみたいと思います。
ぜひ実践なさって、ママになっても美肌ママ、憧れのすっぴん美肌を目指しましょう!
1.妊娠中の肌荒れ、ニキビの原因は?
●ホルモンバランスの乱れ
特に、妊娠の初期にはプロゲステロンという女性ホルモンの分泌が増えます。
このプロゲステロンというホルモンは、子宮の状態を健やかに維持し、妊娠を継続させるために非常に重要な役割を果たすホルモンです。
健やかな妊娠のためにも必要なホルモンといえるのですが、皮脂の分泌を促すといった働きもあるため、
皮脂が過剰になりやすく、毛穴にも詰まりやすく、そのことから妊娠中にニキビができやすくなります。
さらに、エストロゲンという女性ホルモンの分泌も多くなり、このエストロゲンには、色素沈着を促してしまう作用があり、
そのことでシミが増えてしまうこともあります。
●ストレスや不安
妊娠中というのは、お腹の中に赤ちゃんがいることの喜びや幸せ、出産への期待もあるのですが、
その一方で、出産への不安やプレッシャーも感じやすくなってしまいます。
さらに、ホルモンバランスや自律神経も乱れやすくなることから、体調も崩しやすく、
そこへさらに、つわりが重なったり体も重く感じたりすることから、疲れやストレス、イライラを感じやすくなります。
このような不安やストレス、疲れなどが原因でニキビができやすかったり、肌荒れを起こしやすくなります。
●つわりや食事バランスの乱れ(栄養不足、水分不足)
特に、つわりがひどい方の場合、食事や水分が十分に取ることができなくなることもあります。
そのことで、栄養バランスの崩れや水分不足などが起こり、肌の状態も悪くなってしまいます。
さらに妊娠中には、食の好みが変わってしまうこともあり、今まで普通に食べていたものが食べられなくなったり、
これまであまり好んで食べなかったものをたくさん食べるようになったりと、食のバランスもがらりと変わってしまうこともあります。
また、特定のものしか口にできなくなることもあり、そのことで栄養が偏ってしまい、肌荒れしてしまいやすくなります。
●睡眠不足
体調の変化や体調不良、つわりなどによって、妊娠中に睡眠不足になってしまう方も多いでしょう。
睡眠不足が続いてしまうと、どうしてもホルモンバランスや自律神経が乱れやすくなり、
さらに、睡眠中に最も多く分泌される成長ホルモンも十分に分泌されなくなります。
成長ホルモンには、肌の新陳代謝を促して、肌の調子を整えたり、
肌の修復や再生を促すといった働きがあり、美しい素肌や健康的な素肌を保つのにも不可欠なホルモンでもあるので、
そのような成長ホルモンが減ることで、さらに、肌荒れが起こりやすくなります。
●便秘
妊娠中に便秘になりやすいといった妊婦さんも多いようです。
これは先のとおりに、妊娠すると、特に妊娠初期には、プロゲステロンという女性ホルモンの分泌が活発になり、
このプロゲステロンには、胃腸の働きを鈍くさせるという働きもあるためです。
そのために、腸内の活動も抑えられ、便秘になりやすくなります。
2.どんな肌荒れが起こりやすい?
では、妊娠中には、どのような肌荒れが起きやすいのでしょうか?
例えば、
・肌の乾燥
・肌のべたつき
・肌が敏感になる
・肌のかゆみ
・シミ、そばかす
・シワ
といった肌荒れが起きやすくなります。
特に、妊娠中に多く分泌されるプロゲステロンというホルモンには、皮脂の分泌を促す働きがあるため、毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、ニキビや吹き出物ができやすくなったり、
また、同じように、妊娠中に分泌が増えるエストロゲンには、肌の内側でメラニンのもとになるメラノサイトを刺激し、メラニンを増やすという作用もあり、
シミやそばかすもできやすいとされています。
3.改善や予防する方法は?
では、このような妊娠中のニキビや肌荒れや防いだり、改善させることはできるのでしょうか?
そのために、例えば、
●いつも以上に保湿を徹底する
毎日の保湿はとても大切なもので、やはり、妊娠中であってもそれに変わりはありません。
また特に、ホルモンバランスが変化しやすい妊娠中には、肌も乾燥しやすく、そのことからキメが乱れやすくなったり、シワもできやすくなりますので、
いつも以上に保湿を丁寧に行うようにしましょう。
また乾燥を防いで肌の水分量が保たれることで、肌の新陳代謝も整えられますし、
さらに、過剰に皮脂が分泌されることも防ぐことができるので、ニキビなどの予防にもつなげることができるでしょう。
●スキンケア用品を低刺激なものに変える
特に妊娠中は、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れによって、肌質自体が変わってしまうこともあります。
また、睡眠不足やストレスなども重なって、肌のバリア機能も低下しやすく、
それまで普通に使っていた化粧水や乳液、美容液などが突然使えなくなることもあります。
そのような場合には、無理にそれらを使うのではなく、例えば、防腐剤や香料などが入っていなかったり、
自然由来や天然由来成分が主成分となっているような、低刺激な敏感肌用のスキンケア用品に変えてみるのもいいでしょう。
●水分をしっかりと補給する
特に、肌がカサカサと乾燥しているような場合には、体内の水分自体が不足していることもあります。
そのような場合には、しっかりと水分補給も心がけるようにしましょう。
1日あたり、1.5~2リットルほどの水分補給が望ましいとされているのですが、
無理のない範囲で、こまめに水分補給をされるといいでしょう。
ただ、糖分のたっぷりと入ったジュースなどは逆にニキビや肌荒れの原因にもなりますし、体にも良くないので避けるようにして、
水分補給するのであれば、ミネラルウォーターやノンカフェインのお茶、無糖の炭酸水やスポーツドリンク、
加糖や加塩のされていない100%の野菜ジュースやフルーツジュース、牛乳などから補給するのがおすすめですね。
ただ野菜ジュースやフルーツジュースには、100%のものであっても、糖分(果糖など)も含まれていますので飲みすぎには注意しましょう。
●睡眠を十分に取る
先のとおりに、肌の修復や再生を促したり、肌のターンオーバーを整えてくれる成長ホルモンは夜の睡眠中に最も多く分泌されますので、
睡眠を十分に取ることは肌の美しさや健康を守るためにも、また、ニキビや肌荒れを防いだり、その修復を促すのにも必要不可欠なものです。
また睡眠を適切に取ることは、ホルモンバランスや自律神経を整えるのにも欠かせず、やはり肌をきれいに保つのに欠かせませんし、
何より、お母さんと赤ちゃんの健康のためにも欠かせないものです。
とはいえ妊娠中はつわりもあったりして、なかなか眠れないこともあります。
そのような場合には、体を横たえるだけでも休息になりますので、焦って眠ろうとせずに、リラックスして横になるようにする、
また夜に十分に眠れなかった場合には、昼間にゆっくりと昼寝をする時間を作ってみるのもいいでしょう。
●栄養バランスを整える(特にビタミン、ミネラルをしっかりと補給する)
できるだけ色々な食品を使ったバランスのよい食事を心がけることも大切です。
特に、ビタミンやミネラルを十分に摂ることで、体の機能が整えられることはもちろんですが、肌のバランスも整えられ、
体の中から乾燥や皮脂の過剰な分泌を防ぐことができ、ニキビや肌荒れも起こりにくくなります。
とはいえ、妊娠中はつわりがひどかったり、食の好みが変わったり、また、食欲がわかないことも多くなりますので、
例えば、妊娠すると酸っぱい食べ物、酸味のきいたものが食べ物が食べたくなる妊婦さんも多いですが、
そんな時には、無理にご飯をたくさん食べようとするのではなく、酸味のある食べやすい食べ物、例えば、かんきつ類などを食べてビタミン、糖質を補給するようにしたり、
お酢を使ったお料理であれば、酸味もあって、さっぱりと食べることができるので、そのようなお料理をたくさん取り入れるようにしたりして、食べやすいものを食べるようにしましょう。
他にも、口の中をさっぱりとさせてくれる薬味や、食欲を促してくれる香辛料なども上手く使っても良いですね。
例えば、お魚やお肉料理に生姜などを加えてさっぱりとさせてみたり、カレーなどのピリッと刺激のあるお料理なら、食欲のない時にも食べやすいでしょう。
さらに、ナッツ類やドライフルーツなどもおすすめです。
ナッツ類やドライフルーツなら、妊婦さんも補給したいビタミンやミネラルも凝縮されていて栄養も豊富ですし、
その場でさっと食べることができ、たくさん食べなくても栄養を補給することができるので、食欲がない時にも良いですね。
また、ナッツ類やドライフルーツもいいですが、
さらに栄養補給のために、日ごろからおにぎりやサンドイッチなどを冷蔵庫に常備しておくのもおすすめです。
食事の時に食欲がわかない時でも、日中、体調のよい時などには食べることができることも多いので、
そのような時にさっと取り出してすぐに食べられるようにしておくのもいいですね。
その場合には、作ったらすぐに、冷蔵庫に入れて傷まないようにし、できるだけ早めに食べるようにしましょう。
4.日常で気をつけたいことも
●食事では甘いものや脂っこいものの食べすぎに注意する
甘いものや脂っこいものの食べすぎも控えるようにしましょう。
甘いもの脂っこいものを食べ過ぎてしまうと、体の中で糖質や脂質が代謝しきれず、
代謝しきれなかった糖質や脂質が、肌にも悪影響を与え、例えば、脂質は過剰な皮脂の分泌を招いてしまうことがありますし、
糖質もまた皮脂腺を刺激することがあり、そのことでやはり過剰な皮脂の分泌につながってしまうことがあります。
それでニキビの原因になってしまうこともあり、また特に、妊娠初期というのは空腹も感じやすく、つい糖分や脂肪分の多いものを口にしたくなりますが、
肌荒れの原因にもなりますし、また、体重増加や肥満のリスクも高くなってしまいますので、食べすぎには注意しましょう。
●日焼け止めなどで日焼け対策もしっかり
紫外線によるダメージが肌に大きな悪影響を与えることはよく知られていることですが、
特に妊娠中や産後というのは、ホルモンバランスなどの影響から肌が敏感になりやすく、肌の抵抗力も低下してしまうことも多く、
紫外線によるダメージも受けやすくなってしまいます。
またすでに肌荒れやニキビができてしまってる方の場合、より悪化させてしまうこともありますので、
妊娠中、産後の方は特に紫外線対策も徹底的に行うようにしましょう。
ただ肌が敏感になってしまって、日焼け止めすら塗ることができないこともありますので、
●肌触りのいい、低刺激な衣服を身に着ける
妊娠中や産後というのは、肌荒れが起こりやすいとともに、
さらに肌が敏感になって、かゆみや赤みが出たり、かぶれやすくなってしまうこともあります。
顔だけじゃなくて、体も荒れやすくなる場合には、身に着ける衣服も、できるだけ肌触りのよい、なめらかな衣服を身につけるようにしましょう。
できればポリエステルなどの化学繊維ではなく、コットンや麻などの天然繊維の方が通気性もよくておすすめです。
特に肌着は直接肌に触れるものですから、より肌に優しい低刺激な素材のものを選ぶようにし、
さらに下着の場合には、レースが付いているものも多いですが、そんなレースが刺激になってしまうこともありますので、
できれば妊娠中はレースの少ないもの、特に、マタニティブラやマタニティショーツなどを着用するのが安心ですね。
5.まとめ
いかがでしたか?
妊娠中というのは、特に肌が敏感になってしまいがちで、そのことから肌荒れやニキビができやすかったりと、肌に不調も起こってしまいがちです。
それには、ホルモンバランスの乱れが原因だったり、妊娠中のストレスや疲れ、睡眠不足、栄養バランスの偏り、便秘などの様々な原因もあるんですね。
でもそんな妊娠中であっても、その肌荒れの原因にはどのようなものがあるのか、そして、自分にはどれが当てはまるのかをきちんと理解しておくことで、
改善させたり、予防することもできますし、適切なケアもできるようになるんですね。
こちらではそんな妊娠中の肌荒れやニキビの原因に、どのような肌荒れが起こりやすいか、
さらに、その予防法や改善法、正しいスキンケア、日常で心がけたいポイントなどについてご紹介してみましたので、
ぜひ参考になさって、ママになってもきれいな素肌、すっぴん美肌を維持しましょう!
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