プロテオグリカンには高い保水効果で肌をみずみずしく保ち、肌のターンオーバーを促して、ハリを生み出して、たるみを防ぐ効果、他にも、シミやくすみを防ぐといった美肌効果、
さらには、軟骨にも潤いと柔軟性を与えて、辛い膝や腰の痛み、関節痛、関節炎の緩和にも効果的ということで、注目が高まっている有効成分でもあります。
今回はそんなプロテオグリカンについて、その効果や特徴、化粧品やサプリメントでの摂取方法、注意点や副作用などについても詳しくご紹介してみたいと思います。
1.プロテオグリカンとは?
プロテオグリカンというのは、人の皮膚や軟骨、脳、筋肉、血管などに元々存在する成分であり、
特に、皮膚や軟骨に多く含まれ、コラーゲンやヒアルロン酸と同様に、細胞と細胞との間を埋め、結び付けている結合成分でもあります。
また、細胞間に存在することにより、保水したり、クッション(緩衝材)としての役割を果たすものでもあります。
2.プロテオグリカンにはどんな種類がある?
そんなプロテオグリカンは、現在、人の皮膚や軟骨に存在する種類として20種類ほどがわかっており、そのなかでも、
・パーシカン
・デコリン
・パールカン
という種類のものが多く存在しています。
そして、
・アグリカンは…
人の体内に存在するプロテオグリカンの大半を占めるものであり、プロテオグリカンの中でも代表的なものともいえるものです。
主に軟骨部分に多く存在していて、外部からの衝撃を吸収してくれるクッションの役割を果たしているものでもあります。
・パーシカン、デコリンは…
人の肌の真皮内に多く存在しているプロテオグリカンで、特に、真皮内の基底層に存在し、細胞と細胞を結びつける役割を果たしています。
・パールカンは…
パールカンもまた、人の肌の真皮内に存在するプロテオグリカンとなっており、同様に、細胞と細胞を結びつけ、保水や弾力の役割を果たしています。
3.プロテオグリカンの優れた美容効果とは?
プロテオグリカンという成分は、美容効果にも優れていることもわかっていて、そのことから近年では化粧品やスキンケアにも多く配合されています。
では具体的にどのような美容効果が期待できるようになっているのでしょうか。
それは、
・優れた保湿・保水効果
・EGF様の作用で肌の生まれ変わりを活性化
・ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促してハリを生み出す効果
・抗酸化、抗炎症、美白効果
といった効果が期待できるようになっています。
優れた保湿、保水効果
プロテオグリカンは元々真皮内など、人の皮膚にも存在する成分であり、その中で細胞を結びつけたり、保水し、弾力も与えてくれるといった役割を担っている成分であることから、
保水力にも非常に優れた成分となっています。
さらに、その分子は小さく、肌への浸透性にも優れたものとなっています。
ですから肌の内側まで届けることができ、水分を与えて、しっかりと保湿することができるようになり、
乾燥肌の改善や、乾燥による肌荒れ、小じわ、キメの乱れなどの改善にも効果が期待できるものとなっています。
EGF様の作用で肌の生まれ変わりを活性化
プロテオグリカンにはEGF様の働きがあることもわかっています。
EGFというのは「上皮細胞増殖成長因子」とも呼ばれるもので、
細胞の生まれ変わりを活性化したり、細胞の修復や再生を促してくれる成長因子となっています。
また人の表皮にも存在し、肌細胞の生まれ変わり、ターンオーバーの活性化にも関わるものでもあります。
そのようなEGFに似た働きによって、プロテオグリカンにもまた肌細胞の新陳代謝を促してくれる効果が期待でき、
ターンオーバーも整えられ、若々しい素肌、ハリや弾力のある素肌、
透明感のある素肌にも整えられるといった、優れたアンチエイジング効果も期待できるようになっています。
そのために、年齢とともに現れてくるたるみやくすみ、小じわなどの改善にも効果的とされ、
また肌の修復や再生を促して肌荒れの改善や、肌の新陳代謝が促されることでシミやそばかすの改善にも効果的とされています。
ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促してハリを生み出す効果
さらにプロテオグリカンには肌の内部でヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促してくれるといった効果も期待できるようになっています。
このような効果は実際にヒトの正常真皮線維芽細胞を用いた試験においても認められたものであり、
ヒアルロン酸やコラーゲンの生成が高まることによって、より肌にハリや弾力が生まれ、潤いも保つことができるようになります。
抗酸化、抗炎症、美白効果
プロテオグリカンにはまた抗酸化効果に抗炎症効果といった効果も期待できるようになっています。
そのことにより肌の酸化も防ぐことができ、肌を若々しく保つといった効果や、また肌の炎症も抑えて、肌荒れの改善、予防といった効果も期待できるようになります。
さらに、抗酸化や肌の代謝をよくしてくれる効果によって、シミやくすみの改善も促し、美白効果も期待できるようになります。
4.プロテオグリカンは、体にも優れた効果がある?
プロテオグリカンはまた体に対する優れた効果も有していて、
例えば、
・関節痛や関節炎を和らげる効果(膝や腰の痛みを和らげる)
・変形性関節症を緩和する効果
・ヒアルロン酸やコンドロイチンの生成を促す効果
・抗炎症効果
・老化防止、生活習慣病の予防
といった効果が期待できるようになっています。
関節痛や関節炎を和らげる効果(膝や腰の痛みを和らげる)
プロテオグリカン、その中でもアグリカンは人の軟骨組織にも含まれる成分でもあり、
また軟骨の柔軟性やクッション性を高める働きもある成分でもあります。
そのためにプロテオグリカンを補ってあげることで、軟骨の柔軟性やクッション性、また保水性も高めることができるようになり、
日常的に発生する関節への衝撃を和らげてくれるといった効果が期待できるようになります。
さらに、そのような軟骨の組織というのは年齢とともにどうしてもすり減ってしまうものでもあり、
そのことによって関節痛や関節炎などが生じてしまうのですが、それらの症状を和らげたり、予防するといった効果もあります。
変形性関節症を緩和する効果
「変形性関節症」というのは、軟骨の一部が変形したり、破損してしまい、そのかけらにより痛みや腫れが生じてしまう症状のことで、
関節痛や関節炎同様に、軟骨の摩り減りなどが原因で起こってしまうものでもあります。
そして、プロテオグリカンの軟骨の柔軟性、クッション性を高める働きにより、そのような「変形性関節症」の症状や緩和や改善にも効果的とされています。
さらにプロテオグリカンには、軟骨を形成する細胞を増殖させるといった効果や、その増殖させた細胞が軟骨を形成するように促し、
破損した軟骨が再生されるのを促すといった効果も期待できるようになっています。
そのような優れた効果によっても、変形性関節症の緩和により効果的とされています。
ヒアルロン酸やコンドロイチンの生成を促す効果、抗炎症効果も
プロテオグリカンには、体内でヒアルロン酸やコンドロイチンの生成を促すといった効果も期待できるようになっており、
そのようなヒアルロン酸やコンドロイチンもまた軟骨の潤いや弾力を支えるのに欠かすことのできない成分であり、より関節痛の緩和に効果的となっています。
老化防止、生活習慣病の予防
プロテオグリカンには、上記の通りに、抗酸化効果に抗炎症効果もあることから、体内の活性酸素に働きかけて、除去を促し、
体内の老化防止、血管や脳、内臓の老化防止も促してくれるようになっています。
そして、優れた抗炎症効果によって大腸炎の予防、抗がんといった効果も期待できるようになっているということです。
5.どうやって摂ればいい?効果的な摂り方は?
ではこのような優れた効果を持つプロテオグリカンはどのように摂取すればいいのでしょうか。
美容効果を期待するのであれば…
化粧品で
インナーケアによる美容効果、あるいは、関節痛改善効果を期待するのであれば…
サプリメント、健康食品で
摂取されるのがいいでしょう。
化粧品で取り入れる
プロテオグリカンには非常に高い保水、保湿効果に、さらに、肌にハリを与えたり、ターンオーバーを促して、シミやくすみを防ぎ、透明感を与えてくれるといった優れた美容効果もあることから、
今では、化粧水に乳液、クリーム、美容液、オールインワンゲルなど、多くのスキンケアアイテムに配合されています。
ですから、比較的簡単に配合化粧品を見つけることができ、取り入れることができるようになっています。
またより効果的に取り入れるのであれば、美容液がおすすめでしょう。
美容液であれば、プロテオグリカンなどの有効成分が他のアイテムよりも高濃度に配合されているものも多く、より効率的に肌へと与えてあげることができるようになっています。
もちろん、プロテオグリカンが配合されていれば化粧水や乳液、オールインワンゲルなどでもきちんと効果が得られるようになっていますし、
さらにそんなプロテオグリカンは、コラーゲンやヒアルロン酸、ビタミンCといった成分とも相性のよい成分でもあることから、
このような成分が一緒に配合されている化粧品を選ばれるのもより効果的でしょう。
サプリメントで取り入れる
プロテオグリカンをサプリメントで経口摂取する方法もあります。
膝や腰の痛み、関節痛や関節炎を何とかしたいといった場合には、プロテオグリカンが配合されたサプリメントを活用されるのがいいでしょう。
同様に軟骨を形成する成分であるグルコサミンやコンドロイチン、
あるいはコラーゲンやヒアルロン酸なども一緒に配合されているものもありますので、そのようなものもおすすめです。
さらにいえば、人が元々持っているプロテオグリカンと同じ分子構造で、吸収率に優れた非変性のプロテオグリカンが配合されたものもありますので、そういったものを選ばれるのもいいでしょう。
他にも、ドリンクやゼリータイプのものもありますので、お好みに合わせて選ぶこともできるようになっています。
プロテオグリカン配合のサプリメントというと、やはり軟骨成分としての補給で、関節痛や関節炎の改善のためのものが今では主流となっていますが、
もちろん、美容のために作られているものもあります。
そのようなサプリメントの場合、他にも、ヒアルロン酸やコラーゲン、プラセンタ、ローヤルゼリーなどの、他の美容成分と組み合わせて配合されているものも多くなっていて、
6.食べ物でもプロテオグリカンは摂取できる?
プロテオグリカンは、魚や鶏、牛などの軟骨部分にも含まれています。
サプリメントに配合されているものには、鮭の鼻の軟骨から抽出されたものが配合されているものが多くなっているのもそのためです。
他にもエビやうなぎ、フカヒレ、山芋などにも含まれていて、プロテオグリカンを食べ物から摂取したい場合にはそのような食べ物を取り入れられるといいでしょう。
ただ、プロテオグリカンは熱に弱いという性質があり、50℃~60℃以上の熱で変性してしまうこともわかっています。
あえて摂るのであれば、山芋やエビなどは生のままでも食べることができるので、そのようなものを食事に上手く取り入れてもいいかもしれません。
7.摂る際の注意点は?副作用はある?
プロテオグリカンは人の体内にも元々存在する成分でもあり、そのために、人の体にも非常になじみやすい成分となっています。
化粧品やサプリメントで取り入れても安全性の高い成分といえるでしょう。
現時点でも副作用の報告などもないようです。
ただ摂りすぎには注意が必要で、特にサプリメントなどの場合には、各製品に記載されている摂取量を守るようにしましょう。
化粧品の場合には、多く付けたからといって問題になることもあまりないとは思うのですが、
逆に多く付けることでそれだけ効果が得られるというものでもないので、目安量を守られるのがいいですね。
また、サプリメントの場合には、その原材料として鮭の鼻軟骨が使用されているものが多くなっており、
鮭に対するアレルギーをお持ちの方は注意が必要でしょう。
さらに、プロテオグリカン配合のサプリメントの場合、甲殻類を由来とするコンドロイチンなどが一緒に配合されていることも多くなっていることから、
やはり甲殻類に対するアレルギーをお持ちの方も、注意が必要で、必ず原材料を確認するようにしましょう。
8.まとめ
いかがでしたか?
近年注目されているプロテオグリカンは、元々私たちの皮膚や軟骨などにも存在する成分であり、
その潤いや柔軟性を保つのにも不可欠な成分なんですね。
そしてそれには実際に、高い保湿効果で肌を潤してくれたり、肌の生まれ変わりや新陳代謝を促して、ハリや弾力を与えたり、透明感を与えてくれるといった美容効果に、
他にも、軟骨へと柔軟性を与えて、クッション性を高め、軟骨を再生させる効果も期待できるために、辛い関節痛、膝や腰の痛みにも効果的な成分でもあるんですね。
今では、たくさんの化粧品やサプリメントにも配合されていて、とても身近な成分にもなっていますので、毎日の若々しさのために、そして、関節にお悩みの方にはぜひ活用していただきたい成分となっています。
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