洗顔なら固形の石けん?洗顔フォーム?結局どっちがいい?そのメリット、デメリット、選び方も

洗顔料を探す時に、洗顔石けんを使うべきか、洗顔フォームを使うべきかと迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

また、洗顔石けんは肌に優しくて、洗顔フォームは何となく肌にあまりよくないというイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、それって本当なのでしょうか?

今回はそんな洗顔石けんと洗顔フォームの違いやそのメリット、デメリット、選び方などについても詳しくご紹介してみたいと思います。

1.洗顔石けんとは?

洗顔石けん

洗顔石けんというのは、その洗浄成分が石けん素地でできており、

石けん素地というのは、牛脂やパーム油、ヤシ油といった、石けん原料である油脂に、

水酸化ナトリウムという強アルカリ剤とを合わせて作られたものです。

水酸化ナトリウムの代わりに水酸化カリウムを用いたカリ石けん素地や、

水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの両方を含むカリ含有石けん素地もあり、

これらもまた石けんに分類されます。

洗顔石けんでは、その石けん素地が界面活性剤の役割も果たしますので、

それだけで汚れも皮脂も落とすことができ、配合成分が非常にシンプルなものが多くなっています。

さらに、石けんというと固形のものをイメージしますが、洗顔フォームのように、ペースト状、チューブ式になっているものでも、その主成分に石けん素地が使用されている場合には、洗顔石けんということになります。

2.洗顔フォームとは?

洗顔フォームを手に取る様子

洗顔フォームというのは、石けん素地は使用されておらず、

洗浄成分として合成界面活性剤を使用しているものです。

例えば、ラウレス硫酸Naやラウレス硫酸アンモニウム、ココイルメチルアラニンNaなどがそれにあたり、

ステアリン酸やミリスチン酸、ラウリン酸といった脂肪酸が使用されいてるものもあります。

これらの合成界面活性剤により、水と油分とが混ざり合い、肌の汚れも皮脂も落とすことができるようになっています。

3.洗顔石けんのメリット・デメリット

では洗顔石けんのメリットやデメリットにはどのようなものが考えられるのでしょうか。

洗顔石けんのメリット

洗顔石けんのメリットとして考えられるのが

・成分がシンプル、合成界面活性剤を使わず、低刺激
・水に流れやすく泡切れがいい、肌に残らない

といったことでしょう。

●成分がシンプル、合成界面活性剤を使わず、低刺激

成分がシンプルな石けん

洗顔石けんのメリットといえば何といっても、成分がシンプルなこと、

石けん素地を中心に、天然成分でできていること

そして、合成界面活性剤が使用されていないので、それによる肌への刺激もないことです。

そのために、敏感肌でも安心して使用することができるようになっています。

その証拠に、石けんは数千年もの太古から使われているもので、

その間に、皮膚刺激性やアレルギー性、毒性など、大きな問題が起こったことがなく、

その長い歴史の中でもその安全性というのは実証されています。

●水に流れやすく、泡切れがいい、肌に残らない

石けんで洗顔をした女性

石けんは、水にも流れやすくなっていますので、

泡切れもとてもよくて、洗顔フォームのように何度も洗い流す必要もありません。

また、洗浄成分などが肌に残ることもありません。

他にも、

・長持ちする
・自然や環境に優しい

といったこともメリットとして挙げられるでしょう。

洗顔石けんのデメリット

洗顔石けんのデメリットとしては、

・保湿成分が少なく乾燥しやすい
・泡立てるのが難しい、泡が少ないために、肌をこすってしまうことも
・保管の際に雑菌が繁殖することも

といったことが考えられます。

●保湿成分が少なく乾燥しやすい

洗顔石けんのデメリットというとやはり肌が乾燥しやすいことでしょう。

基本的には、汚れを落とすことのみに主眼が置かれて作られていますので、保湿成分などは少なく、肌に潤いを与えることはできません。

●泡立てるのが難しい、肌をこすってしまうことも

固形の石けんの場合ですと、どうしても泡立てにくく、たっぷりと泡立てたり、細かい泡を作るのに時間がかかってしまうこともあります。

泡が少なかったり、粗かったりすることで、肌へと摩擦を与えてしまうこともあります。

●保管の際に雑菌が繁殖することも

保管の際に、トレーに乗せて、そのままで保管することになりますので、ぬるついてしまったり、使用期間が長くなると雑菌が繁殖してしまうこともあります。

4.洗顔フォームのメリット・デメリット

一方、洗顔フォームのメリット、デメリットとしてはどのようなことが考えられるのでしょうか。

洗顔フォームのメリット

洗顔フォームのメリットとしては、

・簡単に泡立てられ、使い勝手がいい、濃密な泡も簡単に作れる
・保湿成分が配合され、肌が乾燥しない、つっぱらない

といったことが考えられます。

●簡単に泡立てられ、使い勝手がいい、濃密な泡も簡単に作れる

洗顔フォームの豊富な泡

洗顔フォームのメリットといえば、やはりその使い勝手のよさにあるでしょう。

チューブから直接手にとって、泡立てて、そのまま使うことができ

また泡立ちもとてもいいので、石けんのように泡立てに時間がかかりません。

豊富で、きめの細かい泡も簡単に作ることができるようになっているので、手軽に使うことができるようになっています。

●保湿成分が配合され、肌が乾燥しない、つっぱらない

しっとりと潤いのある素肌

洗顔料自体に、ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分が配合されているものも多く、

洗顔をしている間にも肌を保湿することができたり、

洗顔で肌を乾燥させる心配がないというのも洗顔フォームの大きなメリットでしょう。

さらに人の肌と同じ弱酸性なので、肌のPh値を変化させることがなく、肌に負担なく洗うことができるようになっているのもメリットといえます。

他にも、

・使用量を調節でき、
チューブ式なので、雑菌も繁殖せず、衛生的に使える

・種類も豊富で肌質に合わせて選べる

といったこともメリットとして考えられるでしょう。

●使用量を調節、雑菌も繁殖せず、衛生的に使える

チューブタイプということで、使用量も簡単に調節することができますし

空気に触れることがないので、雑菌の繁殖の心配もなく、衛生的に使い続けられるようになっています。

●種類も豊富で肌質に合わせて選べる

洗顔フォームは石けんと比較しても、さっぱりタイプやしっとりタイプ、

あるいは、エイジングケア成分や美白成分が配合されているものなどもあり、

使う人の肌質や目的に合わせたものを見つけやすいというメリットもあります。

洗顔フォームのデメリット

洗顔フォームのデメリットとしては、

・合成界面活性剤使用で、乾燥や刺激になることも
・つい使いすぎてしまって、長持ちしないことも

といったことが考えられます。

●合成界面活性剤使用で、乾燥や刺激になることも

一方、デメリットとしては、合成界面活性剤が使用されていることでしょう。

合成界面活性剤は、水と油とを混ぜ合わせる性質があるため、肌の皮脂も落とすことができるようになっているのですが、洗浄力が強いものもあり、

洗顔フォームでは、そんな合成界面活性剤による肌の乾燥を他の保湿成分でカバーしているという面も否めないでしょう。

合成界面活性剤の中には肌のバリア機能に影響を与え、肌に刺激になるものもあり、それが問題視されることもあります。

●つい使いすぎてしまって、長持ちしないことも

チューブ式であることから、使用量が調節できる一方で、

つい使いすぎてしまうことも多く、石けんと比べてもあまり長持ちしない点も考えられます。

他にも、

・油分が配合されているものは、毛穴に詰まってニキビや肌荒れの原因にも

といったことも考えられます。

5.洗顔フォームを含め、国内の化粧品の合成界面活性剤はかなり安全性が高い?

合成界面活性剤が問題視されることも多いのですが、

そのようなことから、日本国内のメーカーも、その配合や成分自体の研究開発にも熱心に取り組んでいて、

極力低刺激な合成界面活性剤を使用するようになっています。

また国内で市販されているものは厳格な毒性試験や刺激試験をクリアしたものとなっていますので、

安全性も非常に高く、洗顔フォームに関しても、それほど神経質になる必要はないといえるでしょう

ただ、特に敏感肌の方はそれでも、肌が乾燥したり、刺激を感じたりする方もいらっしゃいますので、そのような場合には注意が必要となります。

6.結局どちらがいいの?選び方は?

このように石けんと洗顔フォームではそれぞれにメリット、デメリットがあって、

それらをきちんと理解して、自分に合うものを選ぶようにするしかないのですが、

その選ぶ際のポイントとしては例えば、

●より低刺激性を求めるなら石けん

洗顔は毎日するものだから、やっぱり肌に本当に優しくて、安全性も高く、安心して使い続けたいといった方にはやはり洗顔石けんがいいでしょう。

保湿成分やその他、プラスαの効果はないにしても、肌への刺激や、合成界面活性剤による肌への影響の心配もないので、安心して使用することができます

敏感肌の方や肌が敏感になっている時でも使用することができるのもやはり石けんで、

石けんを使う場合には、その後の保湿をしっかりと行うようにしましょう。

乾燥が心配な方には、石けんの中にもヒアルロン酸などの保湿成分が配合された石けんもありますのでそのようなものもおすすめです。

●保湿力、手軽さを求めるなら洗顔フォーム

肌が乾燥しやすく、石けんでは洗った後に肌がつっぱってしまう、しっとりと洗い上げたいといった方にはやはり洗顔フォームがおすすめです。

泡立ちもきめ細かく、濃密な泡を作ることができるものも多いので、肌をこすることなく洗顔できるというのも洗顔フォームですし、

簡単に泡立てることができますので、固形の石けんで泡立てるのが苦手といった方にもいいでしょう。

また、洗顔フォームには、さっぱりタイプやしっとりタイプ、あるいは、エイジングケア成分や美白成分が配合されているものなどもあり、

種類も豊富であることから、自分の肌質に合わせたものを使いたいといった方にもおすすめです。

7.乾燥させたくない、刺激も与えたくないならこんな洗顔料も!

洗顔石けんは優しいけれど、乾燥が気になる、洗顔フォームは潤うけど、成分が気になる…といった場合には、このような洗顔料もあります。

チューブ式の洗顔石けん

チューブ式の石けん洗顔フォーム
(出典:ロゼット 無添加石けん)

チューブ式、ペーストタイプになっていて、一見洗顔フォームのようなんですが、洗浄成分には石けん素地が使用されている、

チューブ式の洗顔石けんもあります。

もちろん、洗浄成分は石けん素地なので合成界面活性剤は使用されておらず、安心して使うことができるようになっていますし、

それでいて、ペーストタイプになっているので、洗顔フォームのように手軽に使えて、泡立ちもよく、簡単に豊富な泡を作ることができるようになっています。

まさに石けんと洗顔フォームのいいとこ取りのような洗顔料となっています。

合成界面活性剤無添加の洗顔フォーム

無添加の洗顔フォーム
(出典:カウブランド 無添加洗顔フォーム)

洗顔フォームの中には、合成界面活性剤(特に石油由来の合成界面活性剤)不使用の無添加の洗顔フォームというものもあります。

そのようなものには、天然由来の界面活性剤が使用されているものも多く、

植物性の石けん成分やアミノ酸系の洗浄成分などが配合されているものもあり、安心して使用することができるようになっています。

今では先に述べたチューブ式の洗顔石けんとの違いはほとんどないように思えます。

ただこちらの無添加の洗顔フォームの方が、保湿成分がきちんと配合されているものが多くなっているようで、肌の乾燥が気になる方にもおすすめでしょう。

保湿成分が配合された洗顔石けん

固形の洗顔石けんの中にも、スクワランやセラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているものもあり、

洗った後のつっぱり感も抑えてくれるものもありますので、

固形の石けんが好きで、でも肌の乾燥も気になるといった方にはこのようなタイプもおすすめですね。

8.まとめ

いかがでしたか?

洗顔は毎日するものですから、必然的に肌への影響も大きくなってしまうもので、肌にとってできる限りいいものを使いたいものでもあります。

そこで、洗顔石けんを使うべきか、洗顔フォームを使うべきか迷ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

一見、洗顔石けんの方が肌にはいいような気がしますが、それにもメリット、デメリットがあって、

洗顔フォームは少し肌に心配なイメージもありますが、実はそれほどでもなかったりもします。

選ぶ際には、それぞれのそんなメリット、デメリットをきちんと理解して、

その使用感や成分の特徴なども知った上で、賢く選ぶようにすれば、洗顔で肌が荒れるといったことも防げて、

洗顔で美肌を保つこともできるようになるんですね。

よろしければシェアをお願いいたします。