毎日何気なく口にしているお味噌には、あまり知られていない効果や効能があるのをご存知でしょうか?
お味噌を食べるだけでお肌がきれいになったり、便秘が解消されたり、ダイエットもできてしまう人もいるのはなぜでしょう。
そこで今回はそんな私たち日本人にもなじみの深いお味噌について、その知られざる効果や効能、さらに、効果を高めるお味噌汁の飲み方や具、
お味噌汁以外の食べ方に、気になるお味噌の塩分、そんな塩分を減らす簡単な方法についても詳しくご紹介してみたいと思います。
お味噌好きの方も、今まであまりお味噌を取り入れてなかった方も、健やかで美しく、若々しい毎日のためにお味噌をどんどん活用してみましょう!
1.お味噌に含まれる栄養素とは?
お味噌には、
・タンパク質
・ビタミンB1、B2、B6、B12
・ビタミンE
・ナイアシン
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・鉄
・亜鉛
・葉酸
・リン
・銅
・9種類の必須アミノ酸を含んだ複数のアミノ酸
・リノール酸などの不飽和脂肪酸
・食物繊維
・大豆イソフラボン
・大豆サポニン
・乳酸菌
・酵母
・酵素
といった豊富な栄養素が含まれています。
例えば、お味噌は大豆から作られていることから、大豆の良質なたんぱく質が豊富に含まれています。
その量というのも、お味噌100gあたり13gほどのたんぱく質が含まれていて、10分の1程度がたんぱく質でできています。
他にもお味噌には、ビタミンB1にB2、B6、B12といったビタミンB群、ビタミンEやナイアシンといったビタミン類に、
カルシウムやマグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、葉酸、リン、銅といったミネラル、
さらに、9種類の必須アミノ酸を全て含んだアミノ酸、
リノール酸などの不飽和脂肪酸、食物繊維も含まれています。
またあまり知られていませんが、お味噌にはポリフェノールも豊富に含まれていて、大豆イソフラボンもポリフェノールの一種ですし、大豆サポニンといったポリフェノールも含まれていますし、
お味噌は大豆を発酵させて作られることから、通常の大豆には含まれていない酵素や酵母、乳酸菌も含まれています。
2.なぜこんなに栄養豊富なのか?
このようにお味噌には非常に多くの栄養素が含まれていて、また、大豆よりも栄養価が高く、大豆に含まれていない栄養素も摂ることができるようになっているのですが、
ではお味噌はなぜこんなにも栄養が豊富なのでしょうか?
それは、お味噌は一般的には大豆を米麹や麦麹を用いて発酵させて作られるものであり、
また、豆味噌の場合には、大豆と塩のみで作られますが、やはり発酵させることで作られます。
その発酵の過程で、大豆に含まれるビタミンやミネラル、アミノ酸が、麹などの微生物により変化し、その量を増やすことができるようになるからです。
そのため、普通の大豆には少量しか含まれないアミノ酸もお味噌にすることで多く摂ることができるようになり、大豆よりも栄養価に優れたものとなるんですね。
3.お味噌の優れた8つの効果とは?
では、このような優れた栄養価を誇るお味噌には、どのような効果、効能が期待できるようになっているのでしょうか?
例えば、
●生活習慣病予防
お味噌には、血圧に働きかけて、血圧の上昇を抑える効果が期待できるペプチドやメラノイジンといった成分が含まれていることもわかっています。
さらにカリウムも含まれているので、血圧上昇の原因となる塩分を排出を促してくれたり、
他にも、カリウムの働きを助けるマグネシウムに、不足すると血圧上昇の原因となるカルシウムも含まれているので、
血圧の上昇を優しく抑え、高血圧を防いでくれるようになっています。
お味噌に含まれる大豆サポニンには、コレステロールに働きかけて、その上昇を抑える働きがあり、
また、大豆レシチンやリノール酸という成分も含まれ、それらには特に、血中の悪玉コレステロールの上昇を抑えてくれる働きがあることもわかっていて、
そのため大豆にはコレステロールを下げてくれる働きが期待できるようになっています。
高血圧や悪玉コレステロールは、血管にダメージを与え、血管のしなやかさを低下させたり、老化を促してしまうものであり、動脈硬化の原因にもなってしまいます。
お味噌に含まれる大豆ペプチドやカリウム、メラノイジン、それに大豆サポニンやリノール酸などによって、高血圧や悪玉コレステロールが抑えられることによって、
自然と動脈硬化を防ぐ効果も得られるようになります。
さらに、動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞といったあらゆる生活習慣病の原因もなってしまうものでもあるので、
そんな動脈硬化を防ぐことによって生活習慣病予防にもつなげられるようになります。
●老化防止
お味噌には大豆サポニンや大豆イソフラボンなどのポリフェノールも豊富に含まれ、さらにビタミンEも含まれています。
これらには高い抗酸化作用があることがわかっていて、体内の活性酸素や過酸化脂質を取り除いて、
そのことにより体の老化や酸化を防いで、若々しさを保つのに効果的となっています。
●がん予防
お味噌には、脂肪酸エチルというがんの原因となる物質の働きを抑える成分が含まれていることもわかっています。
さらに、大豆サポニンの抗酸化作用によって、やはりがんの原因の一つでもある過酸化脂質を抑えることができ、
メラノイジンには腸内で発がん性物質を抑える働きがあることもわかっています。
また、大豆イソフラボンにはさらに、体の中でチロシンキナーゼという酵素の働きを抑制する働きがあることもわかっていて、
このチロシンキナーゼが多く発生することでがんにつながってしまうこともあるため、やはりがん予防に効果的となっています。
●美肌効果
お味噌に含まれる大豆の良質なたんぱく質は、肌を作り上げるもととなる栄養素となり、健康的で美しい素肌を作り上げてくれるようになっています。
またアミノ酸も、肌細胞を作り上げたり、さらに、肌の弾力やハリを保つのにも欠かせないコラーゲンやエラスチンなどの肌成分の生成も促してくれるようになっています。
そして大豆イソフラボンには女性ホルモンに似た働きがあり、肌の調子を整えたり、乱れたターンーバーを整えてくれる効果もあり、
より美しい素肌のために働いてくれるようになっています。
●美白効果(シミ、そばかすを防ぐ)
お味噌に含まれるリノール酸には、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成を抑える効果が期待できるようになっています。
また、ビタミンEやメラノイジンには、その高い抗酸化作用によって、やはりシミやそばかすの原因となる活性酸素を取り除き、美白を促してくれるようになっていますし、
ビタミンEには、血行を促す効果もあるため、肌の血行や新陳代謝もよくして、肌に透明感を与えてくれるようになっています。
●便秘解消
お味噌には、食物繊維に、麹菌、乳酸菌なども豊富に含まれ、食物繊維には腸の働きを活性化する効果があり、
麹菌や乳酸菌には、腸内の善玉菌を増やして、善玉菌優勢の状態に腸内を整えてくれる効果があります。
そのことによって便秘の解消や予防といった効果、デトックスの効果も得られるようになっています。
●骨粗しょう症予防
お味噌にはカルシウムに、カルシウムの働きを高めるマグネシウムも豊富に含まれています。
そのことにより骨の合成が促されて、骨が丈夫になり、骨粗しょう症の予防にもつなげられるようになります。
さらに、大豆イソフラボンには、女性ホルモンに似た働きよって骨吸収(骨破壊)を抑制するといった働きがあることもわかっていて、
やはり骨の丈夫さを保つのにも効果的で、骨粗しょう症の予防も促してくれるようになっています。
●ダイエット
お味噌に含まれるたんぱく質を摂ることによって、脂肪の燃焼を促してくれる筋肉を保つことができるようになります。
さらに、大豆レシチンには体脂肪の分解を促してくれる働きがあり、
また、大豆サポニンには摂取した脂肪分の吸収を抑えてくれるといった働きがあることもわかっています。
他にも、お味噌に含まれるメラノイジンには、血糖値の上昇を抑えてくれる働きもあり、血糖値の上昇が抑えられることで、体脂肪が蓄積されにくくなり、
また食欲も抑えられ、食べ過ぎを防ぐといった効果も期待できるようになります。
そして食物繊維によって便秘解消、デトックスが促されることでもダイエットに効果的となっています。
4.効果的なお味噌の摂り方は?
●やっぱり味噌汁がおすすめ!
お味噌は私たち日本人にとっても非常に身近な食品であり、その摂り方も、やっぱりお味噌汁にして飲むのがおすすめですね。
今では、出汁入りのものも一般的で、出汁をとらなくても、お味噌をそのまま溶かすだけで簡単に作ることができるようになっています。
さらに簡単なものでは、インスタントタイプのもの、ポットのお湯を注ぐだけで簡単に作ることができるものもあるので、
忙しい時にもさっと飲むことができるようになっているのでそのようなものもおすすめですね。
簡単に作れて、お味噌の栄養もしっかりと摂ることができますし、やっぱりごはんにもぴったりで、
それに、具も色々とアレンジすることもできるので、飽きることなくおいしく飲むことができるようになっていますね。
どうせ飲むならお味噌の栄養素をできるだけ壊さずにしっかりと摂りたいもので、
そのためには、お味噌汁を作る時には、沸騰させないようにするのも大切です。
というのも、お味噌の栄養素のなかには熱に弱いものもあり、50℃くらいの温度でも壊れてしまうものもあるからで、
さすがに50℃でお味噌を溶かすというのはぬるすぎますので、お湯は80~90℃くらい、
お湯を煮立たせた場合には、お味噌を溶かす時に少し冷ましてから溶かして飲むのがおすすめですね。
5.もっと健康、美肌になれるおすすめの具は?
どうせお味噌汁を飲むならもっと健康的に、美容にもいい方法で飲みたいものです。
そしてお味噌汁なら具を色々とアレンジすることもできるので、より効果的に飲むことも簡単にできてしまうのも大きなメリットですね。
そこでお味噌汁の具としておすすめなのが、
例えば、
お味噌汁というとやっぱり塩分が気になってしまうのですが、
そんな時には、塩分の排出を促してくれるカリウムが多く含まれている食材を具として入れるのがおすすめでしょう。
例えば、ワカメなどの海藻類にはカリウムが豊富に含まれていますし、緑黄色野菜に葉物野菜でもいいですね。
さつまいもやじゃがいもなどの芋類にもカリウムは豊富に含まれていますので、おすすめです。
生活習慣の乱れなどで、血液のドロドロが気になる、そのことで色々な生活習慣病も気になるといった場合には、タマネギがおすすめです。
タマネギにはアリシンという成分が含まれ、これには、血液が固まるのを抑制するといった効果が期待できるようになっていて、
そのことで血液をサラサラに保ち、健やかな状態へと整えてくれる効果が期待できるようになっています。
そして、そのことから高血圧の予防やあらゆる生活習慣病予防にも効果的となっているんですね。
お酒が好きな方で晩酌は欠かせないといった方にはしじみがおすすめですね。
しじにみ含まれるオルニチンという有効成分には、体の中でアセドアルデヒドという二日酔いの症状の原因となる物質を分解してくれる働きがあり、
辛い二日酔いの症状を緩和してくれるようになっています。
お酒を飲んだ翌朝でもいいのですが、二日酔いが気になる方は、お酒を飲んだ後にしじみ入りのお味噌汁を飲むのが効果的ですね。
お味噌汁だけでも、美肌にいいアミノ酸やたんぱく質をたっぷりと補うことができるのですが、
もっと美肌を目指したいならやはり良質な大豆たんぱくが豊富に含まれるお豆腐がおすすめです。
美肌を作り上げるたんぱく質にアミノ酸も補給することができますし、
そして、ホルモンバランスを整え、肌にハリやツヤを与えてくれる大豆イソフラボンも補給することができるので、より効果的ですね。
お豆腐なら脂質や糖質も少ないので、より美容にいいですね。
便秘が気になる、おなかが張って辛いといった場合には、食物繊維の豊富な根菜類や芋類、きのこ類がおすすめでしょう。
根菜類ならごぼうやレンコン、にんじんなどにも食物繊維が含まれていますし、芋類ならさつま芋やじゃがいも、里芋、
そして、きのこ類なら、しめじや舞茸、なめたけなどにも豊富に含まれ、お味噌汁の具としてもおいしくいただけますのでおすすめですね。
また、ワカメなどの海藻類にも水溶性の食物繊維が豊富に含まれていますので、汁物との相性もとてもよくて、やっぱりおすすめです。
最近体重が増えてしまった、無理なくダイエットがしたいといった場合には、野菜やきのこ類、海藻類がたっぷりと入った具沢山の味噌汁もおすすめです。
野菜やきのこ、海藻類であれば、低糖質、低脂質、低カロリーなので、ダイエット中でも安心して食べることができますし、
お味噌汁のダイエット効果とあいまってより効果を高めてくれます。
さらに、豊富な食物繊維がデトックスを促してくれたり、満腹感を与えてくれる効果もあるので、
お腹もしっかりと満たして、無理なく食べすぎも防ぐことができるようになるんですね。
6.お味噌汁以外でお味噌を摂りたい時にはコレ!
お味噌を摂るならやっぱりお味噌汁が手軽でおすすめなんですが、
飽きてしまった、もう少しアレンジして取り入れたいといった場合には、お味噌を使ったお料理で取り入れるのもいいですね。
味噌田楽は、こんにゃくやお豆腐、里芋、茄子などに砂糖などで味付けしたお味噌を乗せて焼いたお料理のことで、
こちらでもやっぱりおいしく食べながらお味噌を取ることができるようになっています。
使う食材も、こんにゃくやお豆腐などが代表的ですが、他にも、大根やねぎなどでもいいですし、色々とアレンジすることができます。
味噌のなかでも味の濃い味噌を使って、それにお砂糖やみりん、酒などを加えて煮込んだサバの味噌煮もいいですね。
まさに和食の定番ともいえるお料理で、もちろんサバのたんぱく質に、体にいい不飽和脂肪酸も摂ることができたり、
これに生姜を加えて煮込むと、さらに体もポカポカと温まります。
下茹でして、水気を絞ったほうれん草へ、お味噌にお砂糖やおしょうゆ、お出汁などを加えた味噌だれを和えて、そこへごまをふりかけたほうれん草のごま味噌和えもいいですね。
こちらもやっぱり和食の定番で、お味噌の栄養素に加え、ほうれん草の豊富な鉄分やカルシウムなども摂ることができて、成長期のお子様にもおすすめですね。
粕汁だけでもおいしいのですが、そこへお味噌を加えて味噌粕汁で飲むのもいいですね。
具にも、お野菜や根菜類、鮭などの魚介類も加えて、たっぷり具沢山にして食べると、それだけで立派な一品料理になりますし、
粕汁のポカポカと体を温めてくれる効果に、お味噌の健康効果、美容効果も加わって、女性にも嬉しいお料理になるんですね。
7.やっぱり気になるのが塩分、味噌に含まれる塩分はどれくらい?
お味噌といえばやっぱり気になるのが塩分でしょう。
お味噌自体が健康や美肌にいいといっても塩分を摂りすぎてしまっては意味がないと思われるかもしれません。
では、お味噌にはどれくらいの塩分が含まれているのでしょうか。
例えば、お味噌汁として摂取する際にはその塩分濃度は1%程度とされています。
一杯150mlのお味噌汁であれば、一杯に含まれる塩分の量は1.2g~1.5g前後ということになります。
また、味噌田楽や味噌煮などになるとそれよりも多少多くなります。
それでも、一般的な塩分が含まれる食品を用いた1杯分の汁物やスープ類に含まれる塩分が1~2g程度であるとされているので、
お味噌汁であれば、それと比べると変わらないか、むしろ少ないほどです。
また、お味噌汁であれば、当然具をたくさん入れることによってそれだけ塩分を減らすことができます。
8.塩分が気になる場合には、減らす工夫を
それでもやっぱり塩分が気になる方、特に血圧が高いという方はやっぱり塩分量により注意する必要があるので、
お味噌汁は飲みたい、でも、塩分を減らしたいといった場合には、
例えば、先にもご紹介したとおり、カリウムには、体内の余分な塩分の排出を促してくれる働きがありますので、
カリウムが豊富な緑黄色野菜やワカメなどの海藻類、芋類などを具に入れるのもいいでしょう。
また、できるだけ具をたくさん入れるようにすればそれだけかさ増しすることができるので、塩分量も減らすことができます。
さらに今では、最初から塩分量が少ない減塩味噌も多く市販されていますので、そのようなものを取り入れるのもいいですね。
このように工夫すれば、塩分をさほど気にすることなく、お味噌も毎日に効果的に取り入れることができますね。
9.まとめ
いかがでしたか?
お味噌は私たち日本人に本当になじみの深い食材であり、洋食化がすすんで、昔と比べると摂取量は減ってきているかもしれませんが、
やっぱり、毎日の食事に欠かすことができないという方も多くて、特にお味噌汁は毎日飲んでいるという方も多いかもしれません。
そしてそんなお味噌には、高い健康効果に、美容効果もあって、生活習慣病予防に効果的だったり、老化防止や美容、美白によかったり、
さらには、便秘の解消やダイエット効果まで期待できるようになっていて、あまり知られていない効果まであるんですね。
そんな優れた効果から今では「miso soup」として世界でもその素晴らしさが認められているほどで、海外の方で健康志向の高い方も積極的に取り入れている方が増えているほどなんですね。
こちらではそんなお味噌の知られざる栄養や効果、効能について、さらに、お味噌の効果的な取り入れ方、
より効果的に取り入れたい時のおすすめのお味噌汁の具やお味噌汁以外の取り入れ方、気になる塩分などについてもご紹介してみましたので、
ぜひ参考になさって、毎日の健やかさ、美しさのために賢いお味噌ライフを始めましょう!
よろしればシェアをお願いいたします。